大学時代、友達に勧められて借りた『メカニック』(2011年、ジェイソン・ステイサム主演)。観てみたら音声がやたらと無音で、フレームの端っこにマイクが映り込み、爆発シーンのCGはWindowsムービーメーカーで作ったみたいなチープさ。投稿者は「これは『スネーク・フライト』みたいな、わざとB級にしたカルト映画なんだな」と思い込み、以降15年間、友達という友達に「あの映画はマジでひどい怪作だった」と熱弁し続けた。──ところがその正体は、まさかのアレだった。
※注:『メカニック』(2011年)はジェイソン・ステイサム主演の本格アクション映画(評価は普通)。『スネーク・フライト』はサミュエル・L・ジャクソン主演の、わざとB級な雰囲気で作られたカルト人気作。投稿者は前者を後者と取り違えていた、という話。
何をやらかした?
📌 BitTorrentで違法ダウンロードした『メカニック』が、実は完成前にネット流出した未編集版だった。投稿者はそれと知らず「わざとチープに作ったB級カルト映画」と15年間勘違いし、周囲に熱く語り続けた。
事の発端
大学時代、アクション映画にハマっていた
投稿者は大学生のころ、『ボーン・アイデンティティー』シリーズのようなアクション映画フランチャイズが大好きだった。そんな彼に友人たちが勧めてきたのが、ジェイソン・ステイサム主演の『メカニック』(2011年版)。「ステイサムだぞ、観ろよ」と。当時はサブスクなんて気の利いたものはなく、学生の財布に映画館も厳しい。彼は当然のごとく、BitTorrent(違法ダウンロードに使われていたファイル共有ソフト)で「コピーをぶっこ抜いて」観ることにした。
再生してすぐ「あれ?」と違和感
ところが再生してすぐ、首をかしげた。シーンとシーンの間に、不自然なほど長い無音の間がある。フレームの端には、撮影スタッフが持つマイク(ブームマイク)が思いっきり映り込んでいて、しかもステイサムが「カメラマンに気づかないふり」をしている始末。爆発や特殊効果は、明らかに素人がムービーメーカーで初めて作りましたみたいな安っぽさ。これがハリウッド大作? まさか。
やらかしの一部始終
「これは”わざと”のB級映画だ」と勝手に納得
違和感を抱えたまま観ていた投稿者は、ある瞬間こう結論づけた。「あ、これは『ラッシュアワー』とか『スネーク・フライト』みたいに、キャストが楽しみながら作った”わざとチープなノリの映画”なんだな」と。本気で大作を作る気はなく、出演陣がふざけているタイプの作品。そう思って観直したものの、ジョークもツッコミ所も、いまいち刺さらない。「うーん、外国の悪ノリは難しいな」と、なんとなくモヤモヤしたまま観終わった。
15年間、ずっと「あれは怪作」と語り続ける
そこから15年。投稿者は事あるごとに「『メカニック』ってさあ、ステイサムがマイク映り込みも気にせず棒読みでやってる怪作なんだよ」と語り続けた。映画の感想がフワッと雑な作品ではあるので、不思議と「分かるー、あれイマイチだったよね」と同意してくれる人もちらほらいた。一方で「いや、お前見る目なさすぎ」と笑う人も。投稿者は「世間とは趣味が合わないな」くらいの気持ちでスルーしていた。
その後
運命の先週末。友人と映画の話になり、いつもの『メカニック』語りを始めたところ、ある一人がついにこう言い放った。「待って、カメラマン? お前さっきから何の話してるの?」。投稿者の家にはまだ当時のダウンロードが残っていた。みんなで一緒に観直す流れになり──そして判明した。投稿者が15年間観続けていたのは、本編公開前にうっかりネットへ流出した「未編集の作業中バージョン(ワークプリント)」だったのである。本物の『メカニック』には、ちゃんとした特殊効果があり、ブームマイクは消されていて、間の悪いシーンには音楽がかぶっていて、ステイサムも普通にかっこよかった。15年分の批評は全部、未完成品に対する感想だった。
海外の反応
1. やらかし名無しさん
15年間、映画館にもサブスクにも金を払わず、未完成のコピーを愛し続ける男。ある意味すごい一途さでは。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
途中で誰か一人くらい「あれ完成版ちゃんと観ようよ」と言ってあげてほしかった人生。
3. やらかし名無しさん(>>1への返信)
むしろ最初に勧めた友人グループは、なぜ15年間気づかなかったのか。そっちもそっちで謎すぎる。
4. やらかし名無しさん
『ラッシュアワー』をディスるのはやめてほしい。あれはちゃんと面白い映画だぞ……。
5. やらかし名無しさん(>>4への返信)
投稿者「あ、いえ、ラッシュアワーは本当に好きなんです。ジャッキー・チェンとクリス・タッカーが楽しんでるのが伝わるから。今回のはステイサムが一人で滑ってる感じだったので……」って弁明してて笑った。
6. やらかし名無しさん
俺、コメント全部読んでてずっと混乱してたんだけど、最後に気づいた。『メカニック』と『マシニスト』(クリスチャン・ベール激痩せのやつ)を頭の中で混同してた。
7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
ベールが体重40kg台まで絞ったあれ? あれは名作。同じ”機械系の英語タイトル”でも全然違うジャンル。
8. やらかし名無しさん
正直、完成版を観ても「ステイサムがやる気なさそう」って感想は変わらない可能性ある。それくらい当時の彼は量産期だった。
9. やらかし名無しさん
似たようなことを『X-MEN ZERO』でやらかした友人がいる。あれもネット流出版が出回っていて、ワイヤーや未完成のCGが丸見えだったやつ。
10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
あれ世代の人類、なぜか高確率で同じ流出版を観てるよね。なんで皆同じ未完成品を引いてるんだ。
11. やらかし名無しさん
昔は怪しい露店でDVDを買って、当たりかハズレかは再生してみるまで分からない時代だった。映画館の客席後方からハンディカメラで撮ったやつ(しかも中国語字幕付き)を引くこともあった。あれはあれで味があった。
12. やらかし名無しさん
1972年の元祖『メカニック』(チャールズ・ブロンソン主演)を観た方がいい。あの時代にしては映像も特殊効果もすごい。リメイクが必要だったかは別の話だけど。
13. やらかし名無しさん(>>12への返信)
ラスト、車のシーンで本当にゾッとするやつ。あれを超えるのは難しい。
14. やらかし名無しさん
僕も『マインクラフト ザ・ムービー』で同じ目にあった。村人キャラの首から上が普通の俳優の顔のままで、後ろに撮影機材も丸見えだった。普通に怖かった。
15. やらかし名無しさん
これと似た話で、『ゲーム・オブ・スローンズ』をダウンロードしたら異種族の言語シーンに字幕が一切なくて、「視聴者は雰囲気で察する演出なんだな……すごいな……」って2話分くらい本気で感心してた人を知っている。後で字幕ファイル抜けてただけと判明。
16. やらかし名無しさん
そのワークプリント版(未編集流出版)、むしろ今すぐ観てみたい。Blu-ray特典より価値ある気がする。
17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
分かる。「マイクが映り込むステイサム」って字面だけで需要しかない。
18. やらかし名無しさん
未完成版を15年も観続けて「ステイサムがやる気なかった」と判定されてた件、いちばん笑ったのは”完成版を観た上での感想”でも実際そう言われがちなことだ。投稿者の評価、結果的にそんなに外してない説。
19. やらかし名無しさん
僕、実はこの映画のVFX(視覚効果)部門で働いてたんだけど、自分の仕事そんなにひどかったかな……。流出したの完成前だから許してくれ。
20. やらかし名無しさん(>>19への返信)
本人降臨で笑った。完成版はちゃんとカッコよかったので、その節はお仕事お疲れさまでした。
21. やらかし名無しさん
投稿者の話で一番ジワジワくるのは「15年間、何度この映画の話をしてきたんだ?」ってこと。誰か一人くらい途中で気づいてほしかった。
22. やらかし名無しさん
“未完成品を15年愛し続けた男”、なんか映画一本撮れそうな話だな。タイトルは『ザ・メカニック(仮)』で。
まとめ
違法ダウンロードで偶然引いてしまったのが、まさかの本編公開前流出版。投稿者はそれを「わざとチープに作ったB級映画」と勘違いし、15年間ステイサムをディスり続けた。海外コメ欄は「俺もX-MENの流出版を観た」「マイクラ映画も同じだった」と類例祭りに。──サブスク全盛のいま、わざわざ未編集版を観ること自体がレアな体験。怪作と思って観てた映画、実はちゃんと完成版もあるかもしれません。

