「おかしいのは彼女のほうで、自分のことが好きだから投影しているのでは」上司に言い返した男の翌朝

「おかしいのは彼女のほうで、自分のことが好きだから投影しているのでは」上司に言い返した男の翌朝 職場

「話す量を減らせ。目を合わせろ。他にいくらでも相手がいるかのように振る舞え」——ネットで見つけたモテ指南を、そのまま職場で実行した米ネバダ州の自動車販売員がいる。相手は先月入ってきたばかりの受付の女性。彼が選んだ作戦は、わざと冷たくする日と親しくする日を交互に作るというものだった。本人いわく「忙しくて価値の高い男に見えるはず」。ところが1か月足らずで彼が手に入れたのは、店長の困惑しきった顔と、翌朝の解雇通告だった。

※注:この記事でいう「モテ指南動画」とは、「男は群れのボスのように振る舞え」「女性に興味があると悟らせるな」といった内容を説く海外のネット動画のこと。英語圏では発信者が「アルファ男性(群れの頂点に立つ雄)」を名乗ることが多く、投稿者が参考にしたのもこの系統である。舞台のリノはネバダ州の街で、規模でいえば日本の地方都市にあたる。

何をやらかした?

📌 職場の受付の女性に「余裕のある男」だと思わせようとして、わざと無視する日と親しくする日を交互に作った投稿者が、勤め先を解雇された。相手は不快に感じて店長に相談。それを知らないまま呼び出された投稿者は、謝る代わりに「おかしいのは彼女のほうで、自分のことが好きだから投影しているのでは」と言い返してしまう。翌朝もう一度呼ばれ、告げられた解雇理由は「社風に合わない」だった。

事の発端

営業4人と店長だけの、小さな自動車販売店

舞台は米ネバダ州リノにある小さな自動車販売店だ。立派な会社ではない、と投稿者自身が書いている。自分を入れて営業が4人、それに店長のリックがいるだけの所帯である。

そのリックについて、投稿者はこう紹介している。映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の主人公を気取っているが、乗っているのはボロボロのタコマ(トヨタが北米で売っている中型のピックアップトラック)だ、と。この一文が後々コメント欄で思わぬ再評価を受けることになるのだが、それは記事の終盤の話である。

先月入ってきた、22歳の受付の女性

その店に先月、新しい受付の女性が入った。22歳。物静かで、昼休みはいつも本を読んでいる。投稿者が書いている彼女の情報は、実質これだけだ。

そしてここで、投稿者は妙な決意をする。彼女の前では「いつものお調子者の自分」をやめよう、と。代わりに演じることにしたのが、多くを語らない、自信に満ちた男である。

そのために彼が教科書として選んだのが、ネットに転がっているモテ指南動画だった。本人いわく「見ていて恥ずかしくなるような代物」——つまり内容の質は最初から分かっていたのである。それでも彼はこう考えた。なるほど、話す量を減らして、目を合わせて、他に相手がいくらでもいるように振る舞えばいいのか、と。

やらかしの一部始終

「冷たくする日」と「優しくする日」を交互に作る

三箇条を受けて投稿者が編み出した実践方法は、驚くほど直球だった。わざと彼女を無視することにしたのである。しかも徹底的に、日替わりで。

ある日はやたらと愛想よく話しかける。その翌日はろくに目も合わせない。また次の日は親しくする。この落差を作れば、自分は忙しくて価値の高い人間なのだと相手に伝わるはずだ——投稿者は本気でそう計算していた。

相手からどう見えるかは、まったく考えていない。というより、考えなくていいと動画に教わったのだろう。相手の反応をうかがわないことこそが余裕の証明だ、というのがこの手の指南の基本構造だからである。

彼女は店長に相談した

実際に伝わったのは、まったく別のものだった。同じ職場の人間から、理由も分からないまま日替わりで態度を変えられる。彼女は店長のリックのところへ行き、あの人の態度が不快だと伝えた。

職場で不快だと感じたことを上司に相談する。ごく当たり前の手順である。そして投稿者は、この時点でその事実をまだ知らない。自分の作戦は静かに進行中だと思っていた。

呼び出された席で、謝らずに開き直る

翌日、リックが投稿者を事務所に呼んだ。がっかりした父親のような、なんとも言えない顔をしていたという。態度について指摘が来ている、敵対的で職場に緊張を生んでいる、とリックは告げた。

ここが分かれ道だった。投稿者は頭が真っ白になり、いわく「脳が生存モードに入った」。素直に謝って、浮かれて挙動不審になっていただけですと説明する——そういう選択肢は、その瞬間だけ完全に視界から消えた。

代わりに彼が口にしたのは、こうである。おかしいのはむしろ彼女のほうで、自分のことが好きだから、その気持ちを投影しているのではないか。本当にそう言った、と投稿者自身が書いている。

リックは、頭がもう一つ生えてきた人間を見るような目で投稿者を見つめた。そして言った。ここは高校じゃない。受付でもめ事を起こされては困る、と。

その後

翌朝、投稿者はもう一度呼ばれた。今度は面談ではなく通告だった。解雇である。書類上の理由は「社風に合わない」。角の立たない、そして何ひとつごまかせていない一文だ。

会社側の判断としては、迷う要素が少なかったはずである。受付から相談が来て、本人を呼んだら相手のせいにして開き直った。この二つが並んだ時点で、小さな職場に残せる選択肢はそう多くない。

投稿者本人の総括は短い。くだらない心理戦を仕掛けようとせず、普通にしていればよかった。それだけの話だった、と。相談した相手を責める書き方は最後まで一度もしておらず、悪いのは全部自分だという立場で書き切っているのが、この告白のせめてもの救いである。

ちなみに彼が捨てようとした「いつものお調子者の自分」は、少なくとも1か月前まで、何の問題もなくその職場で働けていた。

海外の反応

1. やらかし名無しさん
この話の中で唯一なめらかに動いていたのは、投稿者の脳内で組み上がった言い訳のほうだと思う。相手には一ミリも届いていない。

2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
「余裕のある男」を演じるための演技力が、結局その言い訳作りに全部使われてしまったわけだ。使いどころを完全に間違えている。

3. やらかし名無しさん
感じの悪さと余裕は別物だよ。無視されて「この人は忙しくて価値が高いんだな」と受け取る人は、たぶんこの世に一人もいない。

4. やらかし名無しさん(>>3への返信)
冷たくされた側が気になって追いかけてくるのは、映画の中だけの話だからね。現実では「なるべく関わらないでおこう」で静かに終わる。

5. やらかし名無しさん
モテ指南動画を真に受けたのが敗因だな。あれは「うまくいかない人」が見続けてくれることで成り立っている商売なんだから、見た人が実際にうまくいったら向こうが困るんだよ。

6. やらかし名無しさん
あの手の動画は、中身の良し悪し以前に「相手を攻略対象として見る」という前提そのものがずれている。まずは普通の同僚として接するところから始めればよかった。

7. やらかし名無しさん
そもそも職場でやることじゃない。彼女は給料をもらいに来ているのであって、誰かの心理実験に付き合いに来ているわけじゃないんだ。

8. やらかし名無しさん(>>7への返信)
しかも職場は、嫌だと思っても席を立って帰るという選択が取れない。逃げ場のない相手に駆け引きを仕掛けている時点で、もう筋が悪すぎる。

9. やらかし名無しさん
最後に開き直った一言が完全に致命傷だったと思う。最初の面談の時点で「浮かれて挙動不審になっていました、すみません」と言えていれば、口頭注意で済んだ可能性は十分あった。

10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
「自分のことが好きだから投影しているのでは」は、口にした瞬間に上司の中で結論が出るやつだよ。注意で終わる話が、あれで解雇まで一気に進んだ。

11. やらかし名無しさん
上司の立場で考えると分かりやすい。相談が来たので本人を呼んだら、相手のせいにして開き直った。この二つが並んだら、会社としてできることはそう多くないよ。

12. やらかし名無しさん
相談した人を責める空気にだけはならないでほしい。職場で不快だと感じたことを上司に伝えるのは、まったく正当な手順であって、それ以上でもそれ以下でもない。

13. やらかし名無しさん
あの店では今後ずっと「あの変な人いたよね」で話が通じる人物になったな。数年後の飲み会で確実に出てくるやつだ。

14. やらかし名無しさん(>>13への返信)
営業が4人しかいない店だからね。全員の記憶に高い解像度で残る。人数の少ない職場は、良くも悪くも伝説が濃くなるんだ。

15. やらかし名無しさん
小さい店で人を一人減らすのは経営的に普通に痛いはずなのに、相談から解雇まで二日というのがすべてを物語っている。店長からすれば、天秤にかけるまでもなかったんだろう。

16. やらかし名無しさん
言い方はきついけど、これがもっと重い問題として扱われる前に終わったのは、本人にとってもいちばん軽い着地だったと思うよ。

17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
会社としても、相談を受けておいて何も動かないほうが後で大きな問題になる。今回はむしろ、あるべき仕組みが普通に働いた例だと思う。

18. やらかし名無しさん
店長のリックさんのタコマを笑うくだりだけは擁護させてほしい。堅実に稼いでいる人ほど車に見栄を張らないというのはよくある話で、毎日「背伸びして買って苦しむお客さん」を見ている職業なら、なおさらそうなるよ。

19. やらかし名無しさん(>>18への返信)
投稿者からすればいちばん学ぶところのある相手が、たぶん目の前のあの人だったんだよな。動画より先に見るべきものが、同じ事務所の中にあった。

20. やらかし名無しさん
好かれたいなら、一緒にいて楽しい人でいて、相手の話をちゃんと聞く。だいたいこれで片がつく。投稿者が捨てた「いつものお調子者の自分」のほうが、よっぽど正解に近かったのでは。

21. やらかし名無しさん(>>20への返信)
それだよ。やめる必要がまったくなかったものを、わざわざ時間をかけて捨てにいったのが、この話のいちばん切ないところだ。

まとめ

ネットのモテ指南を職場に持ち込んだ結果、投稿者は同僚を不快にさせ、呼び出された席で相手のせいにして、翌朝には職を失った。海外の反応は「あの手の動画で得をするのは作っている側だけだ」という指摘と、「最初の面談で素直に謝っていれば口頭注意で終わっていた」という見方に大きく割れている。ただ共通していたのは、彼が捨てようとした「いつものお調子者の自分」のまま普通に働いていれば、そもそも何も起きなかったという一点だった。

元ソース: 職場で「余裕のある男」を演じたら、うっかり自分の仕事のほうを失った

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