夏休みがまるごと空く公立学校の音楽教師。8月に控えた自分の結婚式の前に、少しだけ一人の時間がほしくて、人生初のひとり旅を計画した。予算はなるべく安く、でものんびり海辺で——。そんな時に見つけた激安航空券が、思い出のリゾート「アトランティックシティ」行きの便だった。はずだった。着陸してスマホを開く、その瞬間までは。
※注:アトランティックシティはアメリカ・ニュージャージー州にある海辺のリゾート地で、砂浜と「ボードウォーク(海沿いの木の遊歩道)」、カジノで有名。一方アトランタはジョージア州の内陸にある大都市で、海はない。空港コードはアトランタが「ATL」、アトランティックシティが「ACY」。この3文字が今回の運命を分けた。
何をやらかした?
📌 結婚式前に初のひとり旅を計画した音楽教師が、往復たった55ドル(約8,000円)の激安便に飛びついて即予約。海辺のリゾート「アトランティックシティ」に行くつもりが、空港コード「ATL」を勘違いし、海のない内陸の大都市「アトランタ」に着陸。目的地まで車で約13時間の場所だった。
事の発端
結婚式前の、はじめてのひとり旅
投稿者は公立学校の音楽教師の女性。夏休みがまるごと空くので、旅行の時期は自由に選べる。そして8月には、自分の結婚式が控えていた。人生の大きな節目の前に、ほんの少しだけ一人きりの時間がほしい——そう考えて、彼女は生まれて初めてのソロ旅行を計画した。テーマは「なるべくお金をかけず、それでいてゆっくり羽を伸ばせる旅」。堅実で、いかにも良い計画に思えた。
往復8,000円の誘惑
航空券を探していると、スカイスキャナー(世界中の便を比較する検索サイト)に、往復たった55ドル(約8,000円)の「アトランティックシティ」行きがぽんと表示された。彼女は迷わず即予約。じつは10年ほど前に一度この街を訪れて楽しかった思い出があり、「またあの砂浜とボードウォークでのんびりできる」とわくわくしながら旅の計画を練り始めた。ホテルと往復航空券を合わせても3日間で200ドル(約3万円)弱。しかもクレジットカードのポイントで支払い、実質の出費はほぼゼロ。ここまでは、何もかもが順調だった。
やらかしの一部始終
機内で語った「ビーチの計画」
出発は地元クリーブランドの空港から。2時間半のフライトのあいだ、彼女は隣の席の女性とずっと話し込んでいた。話題はもちろん、これから始まる旅のこと。ボードウォークをそぞろ歩くのが楽しみだとか、海辺でのんびりするつもりだとか、ビーチの計画を上機嫌で語って聞かせた。女性も感じよく相槌を打ってくれて、和やかな空の旅だった。この時までは、二人とも彼女がどこへ向かっているのかを疑いもしなかった。
「ようこそ、ジョージア州アトランタへ」
着陸後、ホテルまでの配車を頼もうと、Uberアプリに予約したホテルの住所を入力した。出発前に調べたときは、空港から30分ほどの距離だったはず。ところが画面に表示されたのはエラーメッセージと、なぜか「電車」での行き方の案内。何かがおかしいと地図アプリを開いた瞬間、そこに浮かんだのは目的地まで「およそ13時間のドライブ」という文字だった。ちょうど同じタイミングで、機内アナウンスが流れる。「ようこそ、ジョージア州アトランタへ」——。全身の血の気が引き、背筋をぞわりと冷たいものが走った。空港コードの「ATL」は、アトランティックシティではなく、アトランタの略。しかも彼女はそのことを知っていた。過去にアトランタで乗り継ぎをしたことすらある。全米50州すべてを訪れ、海外にも何度も出かけた旅慣れた人間のはずが、激安チケットと10年前の楽しい記憶に舞い上がって、確認もせず、行き先の文字すらまともに読まずに予約してしまったのだった。
その後
予定より旅費はかさんでしまったけれど、彼女はアトランタでの滞在をしっかり楽しみ、結果としては良い旅だったと振り返っている。友人たちには「どれだけおっちょこちょいなんだ」と散々からかわれ、みんなでこの珍道中を笑い話にしたという。ちなみに、機内でずっとビーチの計画を聞かされていた隣の女性が、彼女のことをどう思っていたのかは永遠の謎。本人いわく「たぶん変な人だと思いながら話を合わせてくれてたはず……まあ、実際ちょっと変なのかもしれないけど」。ひとり旅ゆえに「どこへ行っても構わない」という気楽さがあって、いつもより計画が甘くなってしまったこと。それが、そもそもの敗因だったのかもしれない。
海外の反応
1. やらかし名無しさん
アトランタ(ATL)はアメリカ屈指の乗り継ぎ空港だから、隣の女性はたぶん「この人はここで乗り換えてアトランティックシティに行くんだな」と思ってたはず。だから会話が成立してたんだよ。安心して。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
投稿者だけど、いちばん恥ずかしいのは、私は過去にアトランタで乗り継ぎしたことすらあるってこと。旅慣れてるつもりが、頭の中はうっかり者全開だったみたい。自分でも本当の行き先を分かってなかった(笑)
3. やらかし名無しさん
チェックイン、搭乗ゲート、スマホの画面、飛行機に乗り込む時……どこかで一回は「アトランタ」って表示されてたはずなのに、全部きれいに見逃したの?もはや才能では。
4. やらかし名無しさん(>>3への返信)
さすがに出来すぎててフィクションを疑っちゃうけど、逆にここまで見事に全部スルーできるなら本物かもとも思えてくる。人間の思い込みって、時々こわいよね。
5. やらかし名無しさん
待って、ゲートの案内表示も「アトランタ行き」だっただろうし、搭乗アナウンスでも都市名を読み上げてたはずだよね?それでも気づかないって、耳と目はどこに置いてきちゃったの。
6. やらかし名無しさん
自分は普段、目的地にいちばん近い空港を先に調べてから航空券を予約するタイプ。近い空港が無いと少し手間取ることもあるけど……いやそれにしても、ここまで豪快な取り違えはなかなか見ない。
7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
でもこの人は「激安チケットの行き先=自分の知ってる場所」って前提から旅の計画を始めちゃってるから、その後どれだけ調べても、最初の勘違いが全部にじわじわ伝染しちゃったんだと思う。
8. やらかし名無しさん
気休めになるか分からないけど、カナダには「セントジョン」と「セントジョンズ」っていう似た名前の街が別々の州に二つある。うちの会社に来る予定だったアメリカ人の外部スタッフが、前夜にまさかの反対側へ着陸してた。翌朝タクシーで会社に来て、初めて自分が1000km離れた街にいると気づいたらしい。
9. やらかし名無しさん
アトランタ、アトランティックシティより全然いい街じゃん。せっかく着いたんだから満喫しちゃえ!ビーチは無いけど、都会ならではの楽しみ方はいくらでもあるよ。
10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
それな。アトランタには世界的に有名な「ワールド・オブ・コカ・コーラ」って博物館があって、世界中の味を試飲できるコーナーが名物。海は無くても、これはこれで当たりの旅だったのでは。
11. やらかし名無しさん
2時間半のフライトの間ずっと喋り続けてたって、隣の女性と周りの席の人がちょっと気の毒になってきた……。でも、そのおかげで一生モノの思い出深い旅になったなら、結果オーライなのかもしれない。
12. やらかし名無しさん
そもそも旅行先にアトランティックシティを選んだ時点で、じつはそっちの方が大きなやらかしだったのでは……というのは、本人のためにも言わないでおいてあげよう。
13. やらかし名無しさん
自分はオーストラリアからスペインへ行く途中、ソウルで一泊した。得意げに「電車で空港まで行けば節約できる」と妻に言って、壁の路線図でインチョン行きの切符を買ったら、まったく同じ名前の工業団地に着いた。幸いタクシーで30分ほどの距離で、国際線を予約し直す最悪の出費は免れたけど、自信過剰の代償はかなり危なかった。
14. やらかし名無しさん
数年前、出張でサンディエゴに飛ぶはずが、なぜかサンフランシスコに着いた。手配ミスだったんだけど、私はずっとイヤホンをして案内アプリの通りに移動してただけ。到着ロビーの「ようこそサンフランシスコへ」の特大看板を見て、初めて気づいた。あの道中、何回「サンフランシスコ」を見聞きして素通りしたんだろう。
15. やらかし名無しさん(>>14への返信)
投稿者です。まさに同じこと思った!何回スルーしたんだろうって。人間って、思い込んでる時はここまで無警戒になれるんだね。自分のことながら、ちょっと怖いくらい。
16. やらかし名無しさん
一応言っておくと、アトランティックシティの空港コードは「ACY」だよ。「ATL」はアトランタ。次からはこの3文字だけ最後に確認すれば、たぶんもう間違えないから大丈夫。
17. やらかし名無しさん
アメリカで二番目に混む空港のコードを、旅慣れた人が見間違える?と最初は信じられなかった。でも「安い!前に行った所だ!」で舞い上がると、人は目の前の文字が読めなくなるのかもしれない。正直、人ごとじゃない。
18. やらかし名無しさん(>>2への返信)
その自虐、嫌いじゃない。むしろ、着いた先で腐らずにちゃんと楽しめる人こそ旅の才能があると思うよ。行き先を間違えても最高の旅にできるなら、それは立派な長所。
19. やらかし名無しさん
こういう場面でずっとイヤホンして周りの情報を遮断してる人って、ホラー映画で一人だけ危険に気づかず暢気に歩いてくキャラみたいだよね。やっぱりアナウンスは大事。
20. やらかし名無しさん(>>19への返信)
わかる。でも今回はイヤホンどころか、隣の人とずっと喋ってたのに気づかなかったんだから、情報を遮断してたわけでもないのがまた味わい深い。思い込みの前では会話も無力だった。
まとめ
結婚式前の特別なひとり旅が、まさかの「街違い」で幕を開けた今回のやらかし。海辺のリゾートを夢見て乗った飛行機は、海のない内陸の大都市へ。それでも腐らずにアトランタを満喫し、笑い話にまで昇華させた投稿者の切り替えの早さは、いっそ清々しい。海外の反応も「どこかで一度は気づけたはず」というツッコミと、「じつは自分も似た勘違いをした」という告白が半々。安すぎるチケットと「知ってるつもり」の思い込みは、旅慣れた人ほど足をすくわれる——そんな教訓の残る一件だった。
元ソース: やらかし:初めてのひとり旅
