「この件で猫は一切ケガをしていません」——海外の掲示板に投稿された、ある告白はこの一行から始まっていた。寝ぼけまなこの朝、顔の上をのしのしと歩いてきた愛猫を、反射的に押しやってしまった投稿者。ただ、力加減が完全に狂っていた。猫は無傷。それでも本人は、何年経ってもこの朝を忘れられずにいる。
何をやらかした?
📌 投稿者が朝方、顔の上を歩いてきた愛猫を寝ぼけたまま反射的に押しやったところ、力加減を誤って2.5メートル先の壁まで飛ばしてしまった。壁に当たった音は幸い軽く、猫はケガひとつなく無事。ただし猫本人(本猫)は相当ご立腹で、機嫌が直るまでにはしばらく時間がかかった。投稿者自身も「この件で猫は一切ケガをしていない」と冒頭でわざわざ断ったうえで、数年越しの罪悪感を告白している。
事の発端
ベッドに「今日の自分の場所」を探しに来る猫
投稿者の飼っている猫は、とにかく穏やかで人懐っこい。くっついて寝るのが大好きで、こちらが布団に入るのを待ちかまえている。夜、投稿者とパートナーが寝る支度を始めると、猫にとってはそこからが本番だ。ベッドという広大な土地の、どこがいちばん心地よいのか——その選定作業が始まる。
ただ、この猫にはひとつだけ困った癖がある。落ち着く場所を決めるまでに、やたらと歩き回るのだ。しかも、他人の体を避けて通るという発想が最初からない。人の上だろうが顔の上だろうが、そこが最短ルートならためらいなく踏んでいく。
いちばん落ち着かないのは、朝
夜だけならまだいい。問題は朝だった。投稿者たちが目を覚まし、寝返りを打ったり起き上がったりし始めると、せっかく落ち着いた猫の寝床は台無しになる。すると猫はまた、新しい場所を探しに巡回を始める。眠りと目覚めのあいだの、いちばん頭が働かない時間帯に、体重のかたまりが体の上を移動していく。この光景は、投稿者の家では珍しくもなんともない日常だった。
やらかしの一部始終
また、顔の上を歩いていく
その朝も、いつもと同じだった。新しい昼寝スポットを探して巡回を始めた猫は、あろうことか投稿者の頭の上を歩いた。初めてのことではない。何度もやられている。ただ、その日の投稿者はまだ半分眠っていて、そして少しばかり不機嫌だった。
頭も目も覚めていないまま、投稿者は猫の体の下に手を差し入れた。持ち上げて、ベッドの足元のほうへ移動させるつもりだった。距離にして30センチ、動かせればそれで十分。悪気などどこにもなく、ただ「どいてくれ」という寝ぼけた意思表示だった。
30センチのつもりが、2.5メートル
ところが、眠っている脳は力加減を根本から見誤っていた。押し上げた手は想定をはるかに超える勢いで働き、猫はベッドを飛び越え、部屋の向こうの壁まで——およそ2.5メートル——飛んでいってしまった。
猫が壁に触れる音がした瞬間、投稿者は完全に目が覚めた。本人いわく「胃がすっと冷たくなるような音」だったという。幸いにも、それは強くぶつかった音ではなかった。投稿者は飛び起きて猫のもとへ駆け寄る。猫はどこもケガをしておらず、ぴんぴんしていた。ただし、これ以上ないほど怒っていた。プライドを、盛大に。
その後
体は無事でも、信頼はそう簡単には戻らない。猫の機嫌が直り、投稿者を許してくれるまでには、それなりの時間が必要だった。コメント欄で投稿者が明かしたところによると、この猫の名前はレイアという。相当に辛抱強い性格らしく、その後もベッドの上で位置を見失った投稿者の足が当たることは日常茶飯事だそうだが、それでも彼女はベッドに戻ってきてくれている。
そして投稿者の行動は、あの朝を境に変わった。今は猫が頭の上を歩いてきても、寝ぼけた手で押しやったりはしない。そっと両手で持ち上げて、別の場所に静かに下ろす。それだけのことだ。数年経った今もこの話を引きずり、掲示板に告白してようやく少し楽になったという投稿者に対して、当の猫はおそらく、この件をとっくに忘れている。
海外の反応
1. やらかし名無しさん
猫を飼っていて、うっかり猫を飛ばしてしまったことが一度もない人なんて、この世に存在しないと思う。程度の差こそあれ、みんなどこかで通る道だから、そんなに自分を責めなくていい。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
みんな通る道、というのが救いでもあり、怖いところでもある。うちも寝返りで何度足が当たったか分からない。相手は毎回ふてくされて終わりだけど、こっちの心臓は毎回止まってる。
3. やらかし名無しさん
うちの猫は夕方になると急に走り回るスイッチが入る。寝転がっていたところに全速力で突っ込んできたので、とっさに膝を立てたら、猫が自分の顔面めがけて発射された。猫は無傷、こっちは鼻を押さえてしばらく動けなかった。
4. やらかし名無しさん
犬でも同じことがある。うちのポンチョは布団の上で寝る日と中に潜る日があるんだけど、中にいると思い込んで暗闇で布団を思いきり引き上げたら、上にいた本人が洗濯物の山まで吹っ飛んだ。無傷で、自分用の階段からベッドに戻ってきて、必死に謝るこちらをぺろっと舐めてくれた。あれはもう許されたということでいいと思っている。
5. やらかし名無しさん
投げられるのが好きな猫もいる。うちの子は自分から走ってきて、ソファやベッドに向かって放り投げると、また全力で戻ってきておかわりを要求してきた。何がそんなに楽しかったのか、未だに分からない。
6. やらかし名無しさん
「猫は一日に千のことを忘れる」と言うし、今回のこともそのうちのひとつに入れておいてもらえないだろうか。
7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
うちにいた猫は、しっぽを踏んだことを一週間は根に持つタイプだった。千のことを忘れる猫と、たったひとつを絶対に忘れない猫がいる。
8. やらかし名無しさん
昨日、足元に飛び込んできた猫を、踏み出した勢いのまま蹴ってしまった。当たったというより下からすくい上げた感じで、本人はすぐ走って戻ってきたんだけど、こっちは自分が世界一の悪人になった気分だった。
9. やらかし名無しさん(>>8への返信)
分かる。椅子の下にいるのに気づかず、しっぽの上をキャスターで乗り越えたことがある。あのときの鳴き声は今でも耳に残ってる。しっぽも本人も無事だったけど、しばらく家じゅうついて回って謝り続けた。言葉が通じるわけでもないのに。相手はただ怯えた顔でこっちを見ていた。
10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
経験から言うと、うっかり痛い思いをさせてしまったときは、追いかけない方がいい。追われると「まだ怒られる」と思わせてしまう。普段どおりに過ごして、優しい声で話しかけて、向こうから来るのを待つのがいちばん早い。
11. やらかし名無しさん
寝ぼけているときの体って、頭が起きるより先に勝手に動くから本当にどうしようもない。悪気がゼロでも結果だけが残るのがつらいところで、こういうのは反省しても防ぎようがなかったりする。猫が無事で本当によかった。
12. やらかし名無しさん
みんな「あるある」で流してるけど、猫からすれば気持ちよく寝ていたら急に空を飛ばされたわけで、そりゃ怒る。投稿者を責める気はまったくないし事故なのも分かっているけど、この話でいちばん理不尽な目に遭ったのは猫だと思う。
13. やらかし名無しさん(>>12への返信)
それはそう。だからこそ投稿者が何年も引きずってるんだと思う。怒る権利があるのは猫だけで、たぶんこの件を忘れてるのも猫だけ。
14. やらかし名無しさん
パートナーが猫を飼い始めた頃は、夜も寝室に入れていた。ある晩、ヘッドボードから彼のお腹の上に飛び降りて、反射でそのまま部屋の向こうのドアまで飛ばしてしまってから、猫は寝室出入り禁止になった。猫は元気そのもの、失ったのは寝室の権利だけ。
15. やらかし名無しさん
うちの黒猫でも似たことがあった。自分には寝ている間に足が勝手に強く跳ねる癖が何年も前からあって、もう気にもしていなかった。それが災いして、家に来て間もない猫がベッドで寝るようになって2週間ほど経った夜、足で洗濯物の山まで飛ばしてしまった。驚いた鳴き声で目が覚めたら、猛烈に不機嫌な小さい猫がいた。またベッドで寝てくれるまで8ヶ月かかったし、それ以来いつも枕元にいる。
16. やらかし名無しさん(>>15への返信)
8ヶ月は長い……。でも枕元を選ぶようになったのは賢いと思う。足の届かない場所をちゃんと学習したということだから。
17. やらかし名無しさん
投稿者、猫税を忘れてる。猫の話をしたら猫の写真を貼るのが掲示板の暗黙のルールなので、無事だったという証拠を見せてもらわないことには、この話は終われない。
18. やらかし名無しさん(>>17への返信)
写真が出てきて一気に安心した。ふてぶてしい顔で丸くなっていて、少なくとも今は世界のすべてを許しているように見える。
19. やらかし名無しさん
この事件を猫の視点から書いたものが読みたい。「パパの頭を踏んだ私は悪いの?」というタイトルで、猫の言い分を全部聞いてみたい。
20. やらかし名無しさん(>>19への返信)
と思ったら、投稿者が本当に猫視点版を書いてきた。同じ朝を両側から読める告白スレはなかなかない。猫側の主張は、当然のように「私は何も悪くない」だった。
まとめ
寝ぼけた手が、30センチのつもりで2.5メートル。猫はケガひとつなく無事で、失ったのはプライドだけだった。コメント欄には「うっかり猫を飛ばしたことのない飼い主はいない」という共感が並ぶ一方、「それでも猫がいちばん理不尽だった」という声も。当の猫はとっくに忘れ、飼い主だけが何年も覚えている——猫と暮らすというのは、たぶんそういうことなのだと思う。
元ソース: 寝ぼけて猫を部屋の向こうまで飛ばしてしまった


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