通知音が鳴ったとき、投稿者はキッチンにいた。スマホはリビングのローテーブルの上。取りに行くかわりに、彼は声だけで「読み上げて」と頼んだ。人がいるときは絶対にやらない——本人もそれは分かっていたはずなのに、そのときだけ何も考えていなかった。そしてソファには、前の晩に予定を早めてきた恋人の母親が座っていた。先週の出来事で、いまだに恥ずかしさで死にそうだという。
※注:iPhoneには「Siri」という音声アシスタントが入っている。話しかけると、画面に触らなくても通知の中身を声で読み上げてくれる機能である。手がふさがっているときには便利だが、読み上げるのはあくまで「その部屋にいる全員に届く音量」であって、頼んだ本人にだけ聞こえるわけではない。
何をやらかした?
📌 40代の男性が、恋人と二人きりで過ごす予定が決まるたび、スマホのリマインダーに悪ふざけの文面で登録する遊びを続けていた。ある日、恋人の母親が来る時間が前倒しになり、朝の予定は流れる。ところがリマインダーだけは消し忘れたまま残っていた。キッチンで料理をしていた投稿者が、リビングに置いたスマホに向かって「読み上げて」と頼んだ結果、とても人前では読み上げられない一文が、恋人の母親の座るソファのすぐ横で音声になった。母親は笑い出し、そのまま本人に「これから娘とそういうことするの?」と聞いてきた。
事の発端
予定が決まるたび、スマホに悪ふざけで登録していた
投稿者は40代の男性である。交際中の恋人とは休みがなかなか重ならず、二人きりになれる日は前もって決めておかないと成立しない、という関係が続いていた。
いつからか、その予定が決まるたびにスマホのリマインダーへ登録するのが習慣になった。ただし、まともな文面ではない。予定の中身をそのまま書いた、とても口に出せないような直球の一文である。しかも投稿者は恋人の連絡先を甘い呼び名で登録していたので、その呼び名まで一緒に文面へ入っていた。
設定を終えると、投稿者はその画面を恋人に見せる。恋人は毎回ちゃんと笑ってくれた。二人のあいだで完結する、他愛のない遊びだったのである。
「お昼」の予定が、前の晩に「朝」へずれた
先週のこと。恋人が「お昼にお母さんが来るって」と伝えてきた。正午にランチ、という約束である。投稿者はその日、朝早くから恋人の家に行くことになっていた。母親が到着するまでには十分に時間がある——ということで、二人はいつもどおりの段取りを決め、投稿者はいつもどおりスマホにリマインダーを登録した。
ところが、その前の晩に母親から電話が入る。用事ができたので、もう少し早めに行って昼食ではなく朝食寄りの時間にしてもいいか、という相談だった。恋人は「全然いいよ」と即答した。
この電話一本で、朝の予定は静かに消えた。消えなかったのは、投稿者のスマホの中に登録された一件だけである。
やらかしの一部始終
スマホはリビング、母親はそのすぐ横のソファ
翌朝、投稿者が恋人の家に着いた時点で、もう時間の余裕はどこにもなかった。二人は予定を諦め、そのまま食事の支度に取りかかることにする。ほどなくして母親も到着した。
投稿者と恋人はキッチンに並んで立ち、三人ぶんの食事を作りはじめた。投稿者のスマホは、リビングのローテーブルに置きっぱなしになっている。母親はそのすぐそばのソファに腰を下ろし、キッチンで動く二人を眺めながら世間話をしていた。
あとから振り返れば、この配置がすべてだった。リビングで鳴った音はキッチンにいる二人まで届くし、キッチンから出した声はリビングのスマホにも届く。そういう距離感である。
「読み上げて」と、なぜか言ってしまった
そこで、リビングのスマホが通知音を鳴らした。
投稿者はキッチンから声を上げ、音声アシスタントに通知の読み上げを頼んだ。なぜそうしたのか、本人も説明できていない。人がいるときにこんなことは普段しない、ただそのときは何も考えていなかった——告白文にはそれだけが書かれている。
リビングのスマホが、落ち着いた合成音声で一文を読み上げた。予定の中身と、恋人につけていた甘い呼び名。両方そろって、はっきりした発音で、部屋にいる三人全員の耳に届いた。
予定が変わった時点で消しておくべきだったリマインダーは、そのまま生き残っていたのである。
その後
最初に動いたのは母親だった。笑い出したのである。そしてそのまま、キッチンにいる投稿者に向かって、こう聞いた。「これから娘とそういうことするの?」
恋人は一瞬だけ、むっとした顔をした。しかし母親が本気で笑っているのを見て、途中からつられて笑い出してしまった。投稿者はひたすら謝りながらリビングへ行き、テーブルからスマホを回収した。
母親は「気にしないで」と言ってくれた。ただし、その後も思い出すたびに笑い続けたという。投稿者からすれば、そこからの数時間はひたすら気まずいだけの時間で、食事が終わって解散したときには心底ほっとしたそうだ。
本人は、母親が怒らなかったことについては素直にありがたいと書いている。一方で、投稿から一週間経った今も恥ずかしさは抜けておらず、自分は間抜けだったという思いのほうが勝っている。教訓としてはひとつしかない。予定が変わったら、真っ先に消すべきものがある。
海外の反応
1. やらかし名無しさん
落ち着いて考えてほしいんだけど、世の中の親という人たちは、全員が例外なく同じことをして親になってるわけで。あなたが今さら教えた情報はひとつもない。恥ずかしいのは分かるけど、そこまで気に病むような話じゃないよ。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
投稿者です。頭では分かってるんです。ただ、あの瞬間の自分がとんでもない間抜けに思えて、まだ引きずってる。
3. やらかし名無しさん
恋人のお母さんが笑って流してくれた時点で、この話はもう勝ちだと思う。今は最悪の気分だろうけど、これから先ずっと親戚の集まりで持ち出される、あの家の定番ネタになるやつだよ。
4. やらかし名無しさん(>>3への返信)
投稿者です。恥ずかしさが抜けたら笑い話になる、というのは自分でもそう思います。今はまだその段階に来てないだけで。
5. やらかし名無しさん
自分の場合は、当時つき合ってた相手の連絡先を、悪ふざけの呼び名で登録してたんだよ。それを完全に忘れて、まじめで感じのいい職場の先輩を車で家まで送っていたら、流していた音楽が急に止まって、車内スピーカーが大音量でその呼び名を読み上げた。走行中の車って逃げ場が本当にないんだな、と学んだ日だった。
6. やらかし名無しさん(>>5への返信)
車内は最悪の舞台だよね。降りることも席を立つこともできないし、話題を変えても二人ともさっきの音のことしか考えてない。せめて信号待ちなら「あ、青だ」でごまかせるんだけど。
7. やらかし名無しさん
お母さんが笑っていたのは、読み上げられた中身に驚いたからじゃないと思うよ。あなたが真っ赤になってオロオロしてるのが単純に面白かっただけ。自分より年下の相手が本気で照れてる姿ほど笑えるものはないからね。からかわれてるだけだから、そんなに深刻に受け取らなくていい。
8. やらかし名無しさん(>>7への返信)
投稿者です。たしかにそうかもしれない。怒られなかっただけでも本当にありがたいと思ってます。
9. やらかし名無しさん
この手の場面で一番いけないのは、逃げようとすることなんだよ。相手が笑ってるなら、こっちも一緒に笑って乗っかったほうがいい。自分のことを自分で笑える人は、その場の空気も収まるし、むしろ好かれる。謝って引っ込むと、気まずさだけが部屋に残る。
10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
だから次にお母さんが来る日は、先手を打って「今日はなし。お義母さんが来てる」ってリマインダーを登録しておくといいよ。それを読み上げさせれば全員笑って終わる。
11. やらかし名無しさん
そもそもの話なんだけど、なんでリマインダーが必要なの? 忘れるようなことじゃない気がするんだけど、そのへんの事情がちょっと気になった。
12. やらかし名無しさん(>>11への返信)
投稿者です。休みの日がめったに重ならないので、会える日は前もって決めておかないと本当に会えないんですよ。それで予定表に入れる流れになって、そのうちふざけた文面で書くのが二人の遊びになった、というだけの話です。
13. やらかし名無しさん
音声アシスタントって、こっちの部屋の空気をまったく読んでくれないのが怖いところだよな。人がいる部屋に置いたまま読み上げを頼むのは、封筒の中身を確認せずに人前で開けるのと同じことなんだと今日学んだ。
14. やらかし名無しさん
うちの義母は、予定より早く帰ってきて、当時の彼女と二階にいた俺と鉢合わせしたことがある。娘がこんな時間に二階にいるなら具合でも悪いんだろうと思って様子を見に来たらしい。その日の午後、義母が笑いながらその話を義父にしたら、義父が「平日にもその可能性があるってことを、お前はすっかり忘れてたんだな」って返してた。二人ともいい人すぎる。うちの場合はそれで終わったし、あなたのところもたぶんそうなるよ。
15. やらかし名無しさん
お母さんの対応、完璧だと思う。あそこで顔色を変えて説教を始めるタイプだったら、あなたはこの先ずっとその家に行くたびに緊張することになってた。笑ってくれる人でよかったね、というのが正直な感想。
16. やらかし名無しさん(>>15への返信)
投稿者です。本当にそう思います。ユーモアのある人で助かった。というより、笑いが止まらなくなってしばらく収まらなかったので、こっちが逃げ場を失っただけとも言えますが。
17. やらかし名無しさん
音声アシスタント関連なら自分にもある。父が再婚して半年くらいの頃、母に「ほら、こうやって使うんだよ」と得意げに実演しようとして、「お母さんに電話して」と話しかけたんだ。そうしたら「どちらのお母さんですか?」と返ってきた。実際には、母の職場の番号を別の連絡先として登録していただけの話なんだ。でも母は泣き出してしまって、そこから事情を説明するのに本当に苦労した。しかも運の悪いことに人の多い場所で、うちの母は地声がとても大きい。
18. やらかし名無しさん
個人的にいちばん好きなのは、恋人さんが最初にむっとした顔をしたのに、お母さんが笑ってるのを見てつられて笑ったという部分。あの数秒で家族の空気が決まったんだと思う。あそこで恋人さんまで怒っていたら、この話は笑い話にならなかった。
19. やらかし名無しさん
40代でもそういう悪ふざけをやり合える相手がいるって、実はけっこう幸せなことだと思うんだよな。長く続くカップルって、だいたい二人にしか通じないくだらない遊びを持ってる。今回はそれが外に漏れただけの話でしょ。
20. やらかし名無しさん
結局のところ、悪いのは悪ふざけの文面じゃなくて、予定が流れたのに消さなかったことなんだよな。中止になった予定ほど早く消したほうがいい。うちのカレンダーにも、行かなかった旅行や取り消した約束の通知が今も律儀に鳴り続けてる。あれ、いつか同じことをやる自信がある。
まとめ
二人だけの悪ふざけとして続けていた予定表の書き込みが、消し忘れたまま、恋人の母親のいる部屋で音声になった。海外の反応で目立ったのは「親はみんな同じことをして親になったんだから気にするな」という励ましと、「読み上げを頼む前に、まず誰がその部屋にいるかを見ろ」という身も蓋もない忠告だった。似た失敗談も次々と出てきて、車の中で悪ふざけの呼び名を読み上げられた人、音声アシスタントに「どちらのお母さんですか?」と聞き返されて母親を泣かせた人まで並んだ。教訓は一つだけである。予定が変わったら、真っ先に消しておくべきものがある。


コメント