新しい仕事のためにフェニックスへ引っ越したばかりの27歳。足になる車が急いで必要だった彼は、ジムで顔見知りのデレクから中古ジープを約130万円で買った。エアコンが効くかだけ確認して、あとは何も調べずに。試運転も、整備士のチェックも、車台番号の照会もなし。11日後、その「ちゃんと走る車」の正体が、最悪のかたちで明らかになっていく。
※注:米国では中古車の個人売買が日本よりずっと一般的で、原則「現状渡し(買ったあとの不具合は自己責任)」が基本。車には世界共通の固有番号「VIN(車台番号)」があり、これを照会すると過去の事故歴・水没歴・所有者の変遷が数分で分かる。金額は1ドル150円で換算。
何をやらかした?
📌 下調べを一切せず、ジムの知人から2013年式の中古ジープを約130万円で購入。11日後に異音が出て整備工場へ持ち込むと、前輪のベアリングは両方とも走行が危険なレベル、デフからオイル漏れ、さらに車台番号を照会したら2020年の水没歴と「洗浄済み」の事故車履歴、知らされていなかった前所有者が2人。修理見積もりは約87万円。実際の価値はせいぜい22万円程度の車だった。
事の発端
足が必要だった引っ越し直後の27歳
投稿者は新しい仕事のため、コロンバスからフェニックスへ引っ越してきたばかりの27歳。フェニックスは公共交通がほぼ使い物にならない街なので、とにかく早く車が欲しかった。そんなとき、ジムでよく見かける顔見知りのデレクが「2013年式のジープ・グランドチェロキーを手放したい」と言ってきた。提示額は約130万円。「すごく調子いいよ、ちょっと手をかければ完璧」とのことだった。
「エアコン、効きます?」だけ聞いて即決
デレクがその車を乗り回しているのは何度も見ていたし、見た目もきれいだった。それで投稿者は支払いを済ませた。買う前に彼が聞いた質問はたった一つ、「エアコン、効きます?」だけ。皮肉なことに、エアコンは効いた。そして後から振り返れば、その車でいまも正常に動いているのは、そのエアコンだけだった。車台番号の照会もなし。整備士のチェックもなし。年式の持病をネットで検索することすらしなかった。
やらかしの一部始終
11日後、ハンドルを切るたびに低い異音
車は11日間だけは快調だった。だがある朝エンジンをかけると、ハンドルを切るたびに車の前のほうから低い「ゴリゴリ」という音がするようになった。パワステ用のオイルでも足りないのかと思って継ぎ足してみたが、音は消えない。仕方なく整備工場に持ち込み、リフトで車体を持ち上げてもらった。
次から次へと出てくる不具合
整備士の口から出てきたのは、悪い知らせのオンパレードだった。前輪のベアリングは左右とも完全にダメで、正直このまま走るのは危険なレベル。後ろのデフ(左右のタイヤに動力を分ける部品)からはオイルがかなり漏れている。ついでに四駆を切り替える部品もくたびれている、と。さらに整備士は「タイミングチェーン(エンジン内部の重要な金属チェーン)は最後にいつ点検した?」と尋ねてきた。「知りません、買ったばかりなので」と答えると、彼は一瞬黙ってから「このエンジンだと、それを放置するのは出先で立ち往生したい人だけがやることだ」と言った。
車台番号を照会した瞬間、すべてが露わに
待合室の天井を呆然と見上げる投稿者に、整備士は「買う前に車台番号は照会した?」と聞いた。していなかった。整備士はその場でツールを使って履歴を引き出し、モニターをこちらに向けた。そこにあったのは——2020年の水没被害の記録、ロンダリングされて消されていたはずの「事故車(廃車相当)」履歴、そして聞かされていなかった前所有者が2人。すべての履歴が、調べようとした人になら誰にでも無料で見える場所に、ただ並んでいた。砂漠の街フェニックスで、よりによって水没車を買ってしまったのだ。
その後
修理の総額見積もりは約87万円。しかもこれはタイミングチェーンに手をつける前の金額で、整備士からは「これだけは放置するな」と強く念を押された。火曜日以降、デレクの電話はずっと留守番電話に直行している。投稿者が後から調べたところ、ロンダリングされた事故車の販売は、州や告知のされ方によっては必ずしも違法とは限らないらしく、裁判で争えるかどうかは微妙なところ。いまジープは集合住宅の駐車場に停められ、アスファルトの上にじわじわとデフのオイルを漏らしながら、無言で投稿者を責めている。「車台番号を照会しろ。本当にそれだけでいいんだ。4分で終わる」——投稿者はそう締めくくっている。
海外の反応
1. やらかし名無しさん
別の工場でもう一回見てもらったほうがいい。前輪ベアリングはまあ分かるけど、このエンジンってそんなにタイミングチェーンで有名な持病があるわけじゃないんだよな。デフのシール交換とベアリングだけで87万って、ちょっと高すぎる気がする。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
それな。前輪ベアリングなんて部品代は1個1万円もしないし、自分で交換してる人もいるレベル。工場に丸投げするとそりゃ高くつく。
3. やらかし名無しさん(>>2への返信)
購入前の点検すら思いつかなかった人が、自分でベアリング交換できると思ってるの、なかなか強気で好きだよ。
4. やらかし名無しさん
正直、自分がデレクでも電話には出ないと思う。中古車の個人売買は「現状渡し」が基本だし、彼は一度も嘘はついてない。だって投稿者、何ひとつ質問しなかったんだから。
5. やらかし名無しさん(>>4への返信)
技術的には嘘ついてないのはその通り。でもさ、それでもデレクはクソ。この記事を読んでる全員がデレクを嫌いになってると思う。
6. やらかし名無しさん(>>5への返信)
デレクが不具合を全部把握してたって証拠も別にないけどね。俺は「たぶんデレクはクソ」チームに入っておくわ。
7. やらかし名無しさん
もうすぐ30歳なのに、自分を守るためにできることを片っ端から全部やらなかったの、逆にすごい。
8. やらかし名無しさん(>>7への返信)
攻撃的なまでの無防備さというか、一歩進むたびに自分から地雷を踏みにいってる感じがすごい。
9. やらかし名無しさん
ベアリングもデフのオイル漏れも、正直そんなに大ごとじゃない。でも「ついでに四駆の切り替え部品もへたってる」って、見ただけでどうやって分かったんだ? そのへん、整備士が車に詳しくない客を見て上乗せしようとしてる匂いがするぞ。次こそちゃんと調べろよ。
10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
タイミングチェーンの件も同じ。あれは普通サッと見ただけで摩耗が分かる場所じゃない。整備士、完全にカモが来たと思ってる。
11. やらかし名無しさん
新しい(あなたにとっては)ジープ、おめでとう。そして勉強代、お疲れさま。乗れるうちは楽しんで、次からどうすればいいかはもう分かったろ。大人になるのって最悪だけど、その代わり朝ごはんにクッキー食べてもいいんだぜ。必要に応じてどうぞ。
12. やらかし名無しさん(>>11への返信)
俺はジープ3台目だけど、ジープって「財布を空にする乗り物」の略だと思ってる。マジで金が出ていく。
13. やらかし名無しさん
そもそも2013年式の中古に130万円って、何の車だろうと高すぎる気がするんだが。
14. やらかし名無しさん(>>13への返信)
ちょっと高めではあるけど、ありえない額でもない。うちの2010年式ホンダ、走行16万kmでもまだ100万円くらいの価値はある。まあジープよりホンダのほうがずっと信頼できるけどな。
15. やらかし名無しさん
教訓を3つ。①ジープは買うな。②整備士のちゃんとした点検なしで中古車を買うな。③もしコロンバス出身なら、その素朴さにつけ込まれたな。この国、ほんと人を食い物にする奴が多い。
16. やらかし名無しさん
デレクは自分が何を売ってるか完全に分かってたし、あの11日間も完璧に計算してたんだと思う。砂漠の街で水没車をつかまされたっていう細部が、悪い意味で詩的すぎる。「車台番号を照会しろ」は、もはや「道路を渡る前に左右を確認しろ」と同じ。後から思えば当たり前、でも飛ばすと取り返しがつかない。
17. やらかし名無しさん
水没車って、けっこうな数がこのフェニックスに送られてくるんだよ。毎年ハリケーンの季節が終わると、どっと出回るのを何度も見てきた。
18. やらかし名無しさん(>>17への返信)
水没車たちは乾かすために砂漠へバカンスに来るってわけだ。
19. やらかし名無しさん
あなたは整備士にとっての夢のお客さんであり、同時に悪徳な車の売り手にとっても夢の買い手だね。ところで俺、すごくいい家を売りに出してるんだけど、明日にでも質問なしで買わない?
20. やらかし名無しさん
ベアリングは1個1.5万円くらい、安く探せばセットでも1.5万円。一番難しいのはアクスルのナットを緩めるところだけで、あとは丸ごと交換するだけだから素人でもいける。デフのシールも3千円くらい。四駆の切り替え部品は完全に壊れるまで放置して、四駆を使わなければいい。たぶん見積もりの大半はそこだ。タイミングチェーンは20万kmもつ設計だから今は気にしなくていい。要するに、ベアリングとデフのシールだけ直して、あとは金を貯めて後回し。事故車の2013年式ジープに130万円は、実際の価値とほんの数十万差ってだけで、そこまで大失敗ってわけでもない。でもデレクはクソ。
21. やらかし名無しさん
慰めになるか分からないけど、俺は真逆をやったよ。車台番号も照会して、信頼してる整備士にも見てもらって「特に問題なし」って言われて、下取り込みで255万円払った車が、1か月でトランスミッションが逝った。中古車を買うのは結局のところギャンブルなんだよ。
22. やらかし名無しさん
自分の車を売るときは、知ってる不具合は全部リストにして出すようにしてる。前に売った車なんて「ヘッドガスケット抜けてます、自走でトレーラーに載るだけ」って正直に書いたのに、それでも5人くらいから「毎日の通勤に使えるくらい信頼できますか?」って聞かれた。平均的な車の買い手って、ほんとこんなもん。
まとめ
足を急いで欲しいあまり、ジムの知人から中古ジープを下調べゼロで約130万円で買ったら、水没歴つきの事故車だった——という、あまりに痛い勉強代の話。海外の反応は「もうすぐ30なのに無防備すぎ」というツッコミと、「中古車なんて結局ギャンブル」「ベアリングくらい自分で直せる」という実用的な慰めが半々。そして全員が口を揃えて言うのは、ただ一つ。「車台番号を照会しろ。4分で終わる」。デレクの留守電が、今日も静かに鳴り続けている。

