「コーヒーの味がおかしい」9年間すすぐだけだった金属ストローに、初めてブラシを通した日

「コーヒーの味がおかしい」9年間すすぐだけだった金属ストローに、初めてブラシを通した日 体調・身体

その日、投稿者はいつもどおりアイスコーヒーを作って一口すすり、手を止めた。味がおかしい。気のせいかと思ってストローに鼻を近づけた瞬間、正体不明の湿った土のような匂いが鼻に入ってきた。買ったのは2017年。以来9年、毎日のように口に運びながら、その人は一度も中をのぞいたことがなかった。

※注:2017年前後、イギリスをはじめヨーロッパ各国で使い捨てのプラスチックストローが段階的に禁止され、代わりに紙のストローが広まった。ふやけて途中で折れる紙ストローを嫌って、洗って繰り返し使える金属製のストローを持ち歩く人がこの時期に一気に増えている。

何をやらかした?

📌 30代の投稿者は、2017年に買った金属製ストローを9年間、温かい石けん水ですすぐだけで使い続けていた。娘とアイスコーヒーを飲むのが日課で、そのストローは毎日何度も出番があった。コーヒーの味の異変に気づいてストロー用ブラシを注文し、届いたブラシを軽く一押ししたところ、真っ黒な塊が次々とシンクに落ちてきた。家にあった金属ストローは、1本残らず同じ状態だった。

事の発端

紙ストローから逃げるために、友人とお揃いで買った

2017年、使い捨てのプラスチックストローが禁止された流れのなかで、投稿者は友人とお揃いの金属製ストローを買った。1本ずつに短い言葉が彫ってある、ちょっと洒落たやつである。

壮大な計画があった。パブや飲食店に自分のストローを持ち込んで、あの「ふにゃふにゃした悲しい紙ストロー」を回避する。友人と示し合わせて、これからはこれでいこう、と。実際にそれをやったのは——本人の言葉を借りれば、想像がつくと思うが——一度きりだった。

ここまでは、たぶん多くの人に心当たりがある話だと思う。エコバッグでも水筒でも、買った直後の一週間がいちばん熱心で、そのあとは引き出しの奥に沈んでいく。ただ、この話が普通と違ったのは、そのストローが引き出しに沈まなかったことのほうだった。

家の「アイスコーヒー基地」で、毎日出番が回ってきた

投稿者と娘は、アイスコーヒーが大好きだった。家には製氷機があり、コーヒーメーカーがあり、シロップまで揃っている。本人が「なかなかいい設備」と書いているとおり、わざわざ外に飲みに行かなくても、家で好きなだけ作れる環境だった。

だからあの運命の金属ストローは、外に持ち出されない代わりに、家で毎日何度も登場することになる。しかも9年のあいだに仲間が増えた。あとから買い足した金属ストローたちと一緒に、コップの中で氷とぶつかりながら、毎日きちんと働いていたわけである。

そして投稿者は、使ったあとちゃんと手入れをしていた。温かい石けん水ですすいで、立てかけて乾かす。次のアイスコーヒーに備えて、いつでも準備万端。本人はこれを「衛生的な習慣」だと思っていた。自分は身ぎれいなほうの人間だし、これといって間抜けなことをして生きてきたつもりもない、とも書いている。少なくとも、この日までは。

やらかしの一部始終

「なんだか味が古い」

異変に気づいたのは、1週間ほど前のことだった。いつものアイスコーヒーの味が、どうもおかしい。何かが古い感じがする。うまく言えないが、正しくない味がする。

気になってストローに顔を近づけ、思い切り嗅いでみた。そこで胃がひっくり返った。湿っぽくて、かび臭くて、土のような匂いだった。コーヒーの匂いではないし、金属の匂いでもない。

投稿者はその場でストロー用のブラシを注文した。細い管の内側をこすり洗いするための、針金に細い毛が植わった専用のブラシである。ここまでは、まったく正しい判断だった。

本当のやらかしは、ブラシが届いたあとに起きた

ここからが本題だ、と投稿者は書いている。自分の本当のやらかしは、洗わなかったことではない。中を見てしまったことのほうだ、と。

まともな人間なら、この時点で損切りして捨てていたはずだ、というのが本人の言い分である。「自分はカビたストローを吸っていたわけではない」という思い込みの中で生きていけたなら、それはそれで幸せだった。

ところが投稿者は、届いたブラシをストローの上から差し込んでしまった。強くこすったわけでもない。ほんの軽く一押ししただけだ。出てきたブラシは、真っ黒だった。黒いカビの厚い塊が、ぼとぼととシンクに落ちていった。

本人は「これで一生ストローが使えなくなった」と書いている。気持ちは分かる。

1本ではなかった

そして、当然のように次の確認作業が始まる。同じ引き出しに入っていた金属ストローを、片っ端からブラシで通していったのだ。

結果、1本残らず内側が真っ黒だった。しかも少し生えている、という程度ではない。投稿者の表現がとにかく強烈で、「ちょっとした生態系」「カビの何世代分もがここに集まっていた」といった言い方をしている。9年前に洒落た言葉を彫ってもらったあのストローは、いつのまにか一族の聖地のようになっていたわけである。

言われてみれば当たり前の話ではある。金属ストローの内側は、細くて、暗くて、いつも湿っていて、しかも毎日ミルクと砂糖シロップが通る。外から見えないだけで、条件はそろいすぎていた。

その後

この告白の書き出しは、こうなっている。「数日たって、ようやく胃のむかつきが収まってきたので書くことにした」。それが実際に体調を崩したという意味なのか、目にしたものへの気持ち悪さが尾を引いていたという意味なのか、本人ははっきり書いていない。少なくとも本文には、病院に行ったとも、大きく体調を崩したとも書かれていない。コメント欄にも「ひどい目に遭わずに済んで何よりだ」と気遣う声が並んでいた。

投稿者がこの話を公開した理由は、はっきりしている。「すすいでおけば十分だと思っている、かつての自分みたいな人への警告として書く。すすぐだけでは、まったく足りない」。

実際、この話から持ち帰れる教訓はそれほど多くない。ただ、どれも今日すぐできることばかりだ。

  • 内側は、ブラシで物理的にこする。細い管の中は、水を流すだけでも、熱いお湯を通すだけでも、内側に貼りついた膜は落ちない。ストロー用のブラシは安く売っているし、そもそも金属ストローには最初から付属していることが多い。買ったときの袋に入ったまま引き出しに眠っていないか、確認する価値はある
  • 分解できるものは、分解して洗う。危ないのはストローだけではない。ステンレスの水筒やタンブラーのフタは、たいていゴムのパッキンが外れるようになっている。あそこを外さずに何年も使っている人は、今夜いちど外してみたほうがいい
  • 洗ったあとは、しっかり乾かす。洗いっぱなしで水気が残ったまま引き出しにしまうのがいちばんよくない。立てて水を切って、中まで乾いてから収納する
  • そもそも、洗えない形のものを選ばない。中が見えるガラス製にする、パーツが少ないものにする、という逃げ方もある。手入れを続けられるかどうかは、意志より道具の形で決まる部分が大きい

ちなみに、カビや汚れの膜が体にどう影響するかは、素人が軽々に断定できる話ではない。ただ、口に入れるものを9年間ちゃんと洗っていなかったと知ったときの気分の悪さは、健康被害の有無とは別に、確実に本人を数日苦しめたようである。

海外の反応

1. やらかし名無しさん
あのな……口に入れた道具は、使ったらそのたびに洗うものなんだ。これは9年のうちのどこかで誰かが教えてあげるべきだったやつだと思う。

2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
本人としては洗ってたんだよ。石けん水ですすいで乾かしてたわけだから、自覚としては毎回きちんと手入れしていた側の人間なんだ。そこがこの話のいちばん怖いところで、サボっていた人ではなく「洗ったつもりの人」がこうなってる。

3. やらかし名無しさん
えっ、うそでしょ。うちは繰り返し使うストローは毎回ブラシと洗剤で洗ってるよ。タピオカ入りのドリンクをよく飲む身としては、しっかり洗わずに10回使っただけでどうなるか想像しただけで震えがくる。ひどい目に遭わずに済んで何よりだったね。

4. やらかし名無しさん(>>3への返信)
タピオカ用の太いストローのほうがむしろ厄介だと思う。粒が途中で引っかかったまま残ってることがあるし、太いぶん中に空気も残る。太いから洗いやすい、とはならないんだよな。

5. やらかし名無しさん
素朴な疑問なんだけど、金属ストローって普通は細長いブラシが一緒に入って売られてない?あれ、飾りで付いてるわけじゃなくて、あれで洗ってくださいという意味なんだよ。

6. やらかし名無しさん(>>5への返信)
付いてる。ただ、袋に入ったまま引き出しの奥で9年寝てるやつも世の中には大量にあると思う。うちのは今まさにその状態だったから、これを読みながら引き出しを開けに行った。

7. やらかし名無しさん
この機会に全員に言っておきたい。水筒やタンブラーも同じだからな。フタのゴムのパッキンは全部外れるようになっていて、あの下にもしっかり溜まる。水しか入れてないから大丈夫、というのは通用しない。

8. やらかし名無しさん(>>7への返信)
初めてパッキンを外した日のことは忘れられない。毎日ちゃんと洗ってるつもりだったのに、あの黒い輪っかを見た瞬間に、自分の「ちゃんと」は何だったんだという気持ちになった。

9. やらかし名無しさん
うちはガラスのストローを使ってる。中が透けて見えるから、洗うべきときが目で分かるのがいい。ただ正直に言うと、自分の場合はすすぐだけでもかなり長くもっている。大事なのは洗い方より、そのあとちゃんと乾かすことだと思ってる。

10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
乾かし方は本当に大事。洗ったあと水を切らずに、濡れたまま引き出しにしまうのがいちばんよくない。斜めに立てて水を落として、中まで乾いてからしまうだけで全然違う。

11. やらかし名無しさん
水や食べ物が通るものには、必ずぬめりの膜ができる。これは避けられない。そして厄介なのは、この膜が水では流れないことで、ブラシかスポンジか布でこするか、食洗機で物理的にこそげ落とすしか方法がないという点なんだ。

12. やらかし名無しさん
カフェで働いてる者だけど、これは全員に知ってほしい。金属のピッチャーやストローやカップは、ミルクやたんぱく質を借金取りみたいにしつこく抱え込む。すすいだ直後は「見た目は」きれいなんだよ。でも落ちてない。自分もこの仕事を始めるまで、すすげば十分だと思ってた側だった。

13. やらかし名無しさん
9年間まったく気づかず、今になってようやくカビを発見したって、そんなことある?いやほんとに、そんなことある?おかげでこっちまで気分が悪くなって、しばらくストローを口にくわえたくない。

14. やらかし名無しさん(>>13への返信)
とはいえ、この人を責めてる人たちの何割かは、読み終わったあとで自分の台所に確認しに行ってると思うよ。他人事として笑い飛ばせた人だけが、心からきれいな引き出しを持っている。

15. やらかし名無しさん
あれはカビじゃなくて、単にコーヒーの油分が固まったやつだったんだ。そういうことにしておく。というか、そう信じさせてくれ。じゃないと今日一日、何も飲めなくなる。

16. やらかし名無しさん
正直に白状すると、笑えない。うちの水筒、買ってから2年、フタを分解したことが一度もない。毎日ゆすいではいるけど、あのゴムを外せると知ったのが今この瞬間だ。ちょっと台所に行ってくる。

17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
今この記事を読みながら立ち上がった人、たぶん数千人単位でいる。投稿者は自分の名誉と引き換えに、世界中の台所を少しだけきれいにしたと思う。

18. やらかし名無しさん
細かい話をすると、カビは9年かけて育つものじゃなくて、条件がそろえば数日でつく。つまり9年分の蓄積というより、使ったあと洗いきれていない状態で放置される期間が、何百回も繰り返されてきたということなんだと思う。

19. やらかし名無しさん
ちょっと待ってくれ。この話でいちばん受け止めきれないのは、カビじゃなくて「2017年が9年前」という部分なんだが。あの年、ついこの前だと思って生きてきたんだけど。

20. やらかし名無しさん
昔、友人から水たばこ(シーシャ)を借りたらホースが詰まっていたことがある。分解して詰まりの原因を取り出した。何だったと思う?ウジだよ。あれ以来、人から借りた器具は必ず自分で洗ってから使うことにしている。

21. やらかし名無しさん
結論としては「分解して中まで洗えないものは、最初から買わない」に尽きると思う。手入れが続くかどうかは、やる気じゃなくて道具の形で決まる。あんなに馬鹿にしていたふにゃふにゃの紙ストローが、急に潔いものに見えてきた。

まとめ

買った直後の熱意が続かないのはよくある話だが、この人の場合は逆に、使い続けてしまったことが災いした。すすいで乾かしていたのだから本人の自覚としては「きちんと手入れをしていた側」で、そこがこの話のいちばん怖いところである。コメント欄も、投稿者を責める声より「うちの水筒のパッキン、外したことがない」と自分の台所を思い出して立ち上がる声のほうが多かった。中が見えないものは、見えないというだけで安全にはならない。この記事を読み終えたら、引き出しの奥のストローと水筒のフタを、一度分解してみてほしい。

元ソース: 9年間ストローを洗っていなかった話

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