「なんで裸なの?」——リビングのテレビの前で、10歳の子どもがそう口にした。その隣に座っていた母親が、ゆっくりと投稿者のほうへ顔を向ける。海外の掲示板に、甥にゲームを勧めたおじの告白が投稿された。勧めたのは、自分がいちばん最初に遊んだ思い出の一作。ただひとつ、そこに出てくる相棒キャラの見た目のことだけを、きれいさっぱり忘れていた。
※注:『Halo(ヘイロー)』は、家庭用ゲーム機Xboxの看板として長く親しまれてきた、宇宙が舞台の一人称視点シューティングゲーム。緑色の装甲に身を包んだ兵士「マスターチーフ」が主人公で、その相棒として作戦を支える人工知能のホログラムが「コルタナ」、人類と戦う異星人の勢力が「コヴナント」。シリーズは番号で続いており、この話に出てくる『Halo 4』は2012年発売の4作目、『Halo Infinite(ヘイロー インフィニット)』は近年出たシリーズ最新の本編にあたる。
何をやらかした?
📌 遊びに来た10歳の甥が、投稿者のプレイしている『Halo Infinite』に釘付けになった。母親の許可を取ったうえで少しだけ遊ばせたところ、甥はすっかり夢中に。「次はどれから遊べばいい?」と聞かれた投稿者は、深く考えず「自分は『Halo 4』から入った」と答えてしまう。忘れていたのは、その作品に登場する相棒の人工知能・コルタナの姿が、記憶よりはるかに露出の多いデザインだったことだった。
事の発端
「遊ぶならリビングで」という、まっとうなルール
数日前のことである。投稿者が『Halo Infinite』を遊んでいるところに、10歳の甥がやって来た。画面をのぞき込んだ甥は、そのまま完全に心を奪われてしまった。投稿者は普段、甥にゲームを触らせるときは必ず先に母親の許可を取ることにしている。ただ『Halo』については、撃ち合いがあること以外に特別まずい要素があるとは思っていなかった。許可も下りたので、少しだけやらせてみることにした。
そのとき投稿者が決めたのが、「2階の自室ではなく、みんなの目が届くリビングで遊ぶこと」というルールだった。テレビの画面が家族全員から見える場所である。子どもにゲームを触らせるときの判断としては、むしろ模範解答に近い。ここまでの投稿者の対応に、落ち度らしい落ち度はひとつもない。
「マスターチーフって、何者なの?」
甥は大喜びだった。遊び終わったあとも質問が止まらない。マスターチーフとは何者なのか。コヴナントというのは何なのか。コルタナはどういう存在で、物語はこの先どこへ向かうのか。10歳が新しい世界にハマった瞬間の、あの止まらない質問攻めである。おじとしては、悪い気はしない。
やがて母親のほうが聞いてきた。「この子にもっとシリーズを遊ばせるなら、どれから始めるのがいいの?」。ここで投稿者は、ほとんど何も考えずに口を開いてしまう。「正直に言うと、自分が最初に遊んだのは『Halo 4』なんだよね。そこから入ったよ」。発売順に全部やらせるより本人に選ばせたほうがいいだろう——そういう親切心から出た一言だった。
やらかしの一部始終
記憶からきれいに抜け落ちていた、たった一点
投稿者が完全に忘れていたことがある。『Halo 4』に登場するコルタナの姿は、記憶にあるものより……本人の言葉を借りるなら「かなり丁寧に描き込まれていた」。投稿者の頭のなかでこの作品は、人工知能の暴走をめぐる筋書きの作品として整理されていて、コルタナが実質的に全身タイツ一枚のような見た目をしているという一点だけが、見事に抜け落ちていたのである。
コルタナは肉体を持たない人工知能で、画面に映るのは青く光るホログラムにすぎない。設定のうえでは、そもそも服を着る必要のない存在ではある。ただ、その「着る必要のなさ」が視覚的にどう表現されているかというと、10歳の子どもと母親が並んで見上げる画面としては、なかなか説明の難しい方向へ振り切れていた。ちなみにシリーズは1作目から3作目までを海外の開発元バンジーが手がけ、『Halo 4』以降は343インダストリーズという別の会社が引き継いでいる。この交代が、後の弁明をさらにややこしくする。
1時間後、リビングから届いた一言
そして、およそ1時間後。投稿者の耳に、リビングからその一言が飛び込んできた。「なんで裸なの?」。続いて、母親がゆっくりと投稿者のほうへ顔を向ける気配がした。
投稿者は必死に説明を試みた。彼女は人工知能であって、要するにバンジーが……いや、この作品から開発は343に代わってるんだけど、とにかく作り手の側がそういうデザインにしただけであって——。言葉を重ねるほど、架空のホログラムのデザイン方針を熱心に擁護している人になっていく。自分の立場を良くするための説明だったはずが、途中から完全に別の何かに変わっていた。「弁護する相手を間違えていました」と、投稿者は書いている。
その後
言うまでもなく、『Halo 4』は「次に遊ぶならこれ」の座から即座に降ろされた。
あとから投稿者が書き足したところによると、母親はそのとき甥の隣で一緒に物語を眺めていたのだという。ただ、コルタナが最初に登場する場面——主人公が冷凍睡眠から目を覚ます序盤のくだり——は、たまたま見逃していたらしい。だから「なんで裸なの?」の時点で、初めて画面を正面から見ることになった。タイミングとしては、これ以上ないほど悪い。
肝心の甥はというと、テレビをじっと見つめていた。投稿者いわく「テスト勉強をしてこなかった子より真剣な顔」で集中していたそうだ。叱られているのは自分のほうなのに、その顔がおかしくて笑いをこらえきれなかったという。母親の視線は「知っていてわざと黙ってたの? それとも本当にうっかり?」と問いかけてくる類のもので、投稿者としては後者だと言い張るしかなかった。
もっとも、10歳が『Halo 4』の物語をどこまで追えていたかは怪しい。投稿者は設定を一通り説明してやったそうだが、「あの場面の意味をもっと詳しく知りたい」といった食いつき方が返ってきたわけではなかった。関心の大半は、たぶん銃を撃つことに向いていた。そして残りの一部が、どこへ向いていたかという話である。息子にはもう少しだけ子どものままでいてほしい——そんな母親のささやかな願いを、この日は一日ぶん先送りにしてやることができなかった。
海外の反応
1. やらかし名無しさん
もし自分の子が、シリーズ初体験としていきなり4作目を遊んでいるところに出くわしたら、コルタナの見た目よりもっと先に気になることが山ほどあると思う。順番の話をしようよ、まず。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
本当にそれ。自分なら3作目から始めさせて、次に外伝的な一作へ、という流れにするかな。2作目は今の子どもの目には、さすがに古く映ってしまう気がする。
3. やらかし名無しさん(>>2への返信)
過去作をまとめて遊べる復刻版パックの画質でも十分通用するけど、1作目を新しく作り直したものが出るなら、素直にそこが入口でしょ。10歳ならなおさら、最初から順番に見せてあげたい。
4. やらかし名無しさん(>>1への返信)
正直、4作目から入るのもぜんぜんアリだと思うけどな。どこから入ろうと、そこでシリーズを好きになれたなら勝ちでしょ。順番警察になるほど大事なことでもない。
5. やらかし名無しさん
前の作品の流れをまったく知らない10歳が、4作目の物語をどこまで追えるのか想像もつかない。あれ、前作までを踏まえてないと「誰が何を悩んでいるのか」から迷子になるやつでは。
6. やらかし名無しさん(>>5への返信)
10歳が気にしてたのは銃を撃てるかどうかだけだよ。物語の整合性を気にするのは、たぶんこの掲示板にいる大人だけ。あとコルタナ。コルタナのことは気にしていたらしい。
7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
「ねえおじさん、これってどういう話なの? マスターチーフって誰?」「あのな、緑の装甲を着た人が、悪い宇宙人を全部やっつける話だ」——このやりとりで説明は完結してると思う。10歳相手ならそれで十分。
8. やらかし名無しさん
突撃銃で異星人を撃ちまくるのは平気なのに、体のラインが出ているだけで大問題になる。この線引き、冷静に考えるとなかなか不思議だよね。どっちが子どもに悪いのか、真面目に議論する価値はある。
9. やらかし名無しさん(>>8への返信)
うちも夫婦でその話を何度も往復してる。妻は娘が映画で多少の暴力シーンを見るのは平気なのに、胸が映った瞬間だけこの世の終わりみたいな顔になる。人の体を見ることが、いつからここまで禁忌になったのか本当に分からない。
10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
うちの娘が部屋に入ってきたとき、ちょうど主人公がペンで人を刺し殺している場面だったんだけど、それは普通に流していた。で、そのあとの色っぽい場面になった瞬間、慌てて画面を切り替えた。優先順位、我ながらどうかしてる。
11. やらかし名無しさん
4作目のコルタナはシリーズで一番好きなんだよな。表情も声もいいし、あの作品でしか成立しない存在感がある。ただ、親御さんが困る理由もめちゃくちゃ分かる。両方の気持ちがあるから何も言えない。
12. やらかし名無しさん(>>11への返信)
分かるけど、あそこまで色っぽい方向に振ったのは「Haloらしいか」と言われると微妙だとも思う。人工知能が主人公と築いてきた関係のほうが本題のはずで、見た目でそこを持っていかれるのは少しもったいない。
13. やらかし名無しさん
それより、遊ばせる場所をリビングに指定した投稿者がちゃんとしすぎている。2階で一人でやらせてたら、この話は誰にも気づかれないまま静かに進行してたわけで。結果的に、自分で自分を通報した形になっている。
14. やらかし名無しさん
自分もちょうどそのくらいの歳のとき、ゲーム機を持っていなくて、いとこの家で伯父が4作目を遊んでいるのを横から眺めていたのがシリーズとの出会いだった。あの入り方、けっこう多いんじゃないかな。
15. やらかし名無しさん
素直に1作目から始めさせればよかったのに。あの時代の画質なら描き込みなんて存在しないに等しいし、遊びの手触りとしてはむしろ今のほうが気持ちいいくらいだと思ってる。悩みが全部消える選択肢だった。
16. やらかし名無しさん
自分は10歳か11歳くらいの甥にオープンワールドの大作をやらせたことがある。しかも姉に許可を取っていなかった。1時間ほど遊んだあと、食事に呼ばれた甥が全員に向かって「冒頭で首を切られる場面がすごかった」「墓のなかにゾンビみたいなのがいて怖くてコントローラーを渡した」と目を輝かせて報告し始めて、姉の顔がみるみる曇っていった。
17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
それは許可を取ってからにしよう……。うちの子も7歳のとき、アニメ映画の「動物が凶暴化する場面」が怖すぎて途中で映画館を出たことがある。怖がりの子にとって、大人が思う「これくらい平気」の線はまったく当てにならない。
18. やらかし名無しさん
で、その甥が対戦モードで「そっち行って! 右うしろ!」とあなたに指示を出し始めるまで、あと何日かかったの? この手の子は覚えるのが本当に早いから、そろそろ立場が入れ替わっている頃だと思うんだけど。
19. やらかし名無しさん
4作目の音楽だけは本気で評価されてほしい。シリーズ初期の曲に真正面から挑みにいった感じがあって、今でもたまに聴く。作品全体が叩かれたせいで、あの路線がその後に続かなかったのが個人的にはいちばん惜しい。
20. やらかし名無しさん
この話、10年後に甥が同じ場面を思い出して「そういえばおじさんに変なゲーム勧められたな」と笑う日が来るまでがワンセットだと思う。子どもがシリーズを好きになったこと自体は、間違いなく良いことなんだから。
まとめ
甥がシューティングゲームに夢中になり、母親から「次はどれがいい?」と聞かれて、自分の思い出の4作目を勧めた。抜け落ちていたのは、そこに出てくる相棒の人工知能の姿だけだった。反応は「そもそも入門作の選び方が違う」「暴力は平気で露出だけ大騒ぎする線引きが不思議」と割れたが、投稿者を責める声はほとんど無し。むしろ「リビングで遊ばせた時点で、この人はかなりちゃんとしている」という擁護のほうが目立っていた。
元ソース: 10歳の甥に『Halo 4』を勧めてしまった


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