一週間働きぬいた金曜の夜、自分へのごほうびに選んだのは韓国の激辛焼きそばだった。食べているあいだは汗をかきながらの最高の時間で、その判断を疑う理由は一つもなかった。問題は翌朝である。午前6時、飼い猫にたたき起こされて立ち上がった瞬間、投稿者は前の晩の自分を思い出すことになる。この日、彼女の家では猫の朝ごはんが三度も中断された。
※注:ブルダックポックンミョン(日本では「ブルダック炒め麺」の名で売られている韓国の激辛インスタント焼きそば)は、真っ赤なソースを絡める汁なしタイプで、辛さの強さで世界的に知られている。また、生理の前後はホルモンの影響でお腹の調子が乱れやすく、経験者のあいだでは半ば恒例行事として扱われている。投稿者はイギリス在住で、日本ではおなじみの温水洗浄便座(ウォシュレット等)は、向こうではほとんど普及していない。
何をやらかした?
📌 投稿者は生理前で疲れきった金曜の夜、夕食に韓国の激辛焼きそばを選んだ。その場では大成功。だが翌朝6時、猫に起こされて立ち上がった瞬間に、前夜の判断がまとめて返ってくる。猫の朝ごはんは三度中断され、週末で一番幸せなはずの二度寝は幻に終わり、隣では彼氏が最初から最後まで気持ちよく眠り続けていた。投稿者の相談は「猫にどうやって埋め合わせればいいですか?」の一行である。
事の発端
一週間の終わりに、手のかからないごちそうを選ぶ
仕事が詰まった一週間の、その最終日だった。しかも生理前で、体はだるく、気分も本調子ではない。こういう日に人は手の込んだ料理をしない。鍋にお湯を沸かして、袋を開けて、麺を茹でて、真っ赤なソースを絡める。それだけで完成する夕食があるなら、金曜の夜はもうそれでいい。
投稿者が手に取ったのは、袋を見ただけで気圧されるあの激辛焼きそばだった。慰めの一皿としては、いささか攻撃的な選択である。
食べているあいだは、完全に大成功だった
舌がしびれ、鼻の奥が抜けて、額に汗がにじむ。辛いものが好きな人なら分かる、痛いのに手が止まらないあの時間である。投稿者自身、その夜のことは「満足のいく、しびれるようにおいしい体験だった」と振り返っている。実際、食べ終えた時点までは何ひとつ間違っていない。
ただ、この夜の食卓には二つの条件が重なっていた。生理前でお腹が敏感になっているという前提と、記録的に辛い一皿。この二つを足すとどうなるかは、経験者ならおおよそ想像がつく。だが金曜の夜の人間は、たいてい何も想像しない。彼女は満ち足りた気分のままベッドに入った。
やらかしの一部始終
午前6時、猫にたたき起こされる
朝の始まりは猫だった。ヘアピンを部屋の端まで打ち飛ばし、宝石箱をあさり、寝ている飼い主の口に前足を突っ込む。投稿者いわく「毎度おなじみの卑怯な手口」である。
目を覚ました時点では、軽い腹痛があるくらいだった。生理前ならいつものことで、彼女はまだ幸せな無知の中にいた。前の晩に何を食べたか、この瞬間はまだ思い出していなかったのである。
そして、立ち上がった。
英語圏では、この痛みにいくつも愛称がついている
立った瞬間に走ったのは、英語圏でいくつもの呼び名を持っているタイプの痛みだった。直訳すると「お尻に落ちる稲妻」。もう少し勇ましい言い方だと「投げ槍」。名前がたくさんついているということは、それだけ多くの人が同じ目に遭ってきたということでもある。
毎月この時期に来る感覚ではあるので、彼女にとって初めての経験ではない。ただしこの日は、お腹の奥からただならぬ音の予告がついていた。ここでようやく、前夜のあの真っ赤な一皿が記憶から浮上する。
猫は足元で「おい、何をぼんやりしている」という目つきで見上げていた。投稿者はどうにか謝罪の声を絞り出し、女王陛下の朝食とは真逆の方向へ全力で進路を変えた。
猫の朝ごはん、三度の中断
一度目が落ち着いたところで、冷たい水で顔を洗い、ようやく本来の任務に取りかかる。その間、猫はドアの外で絶叫していた。いつもは足元にまとわりつかせているのだが、この日ばかりは入室をお断りした、と投稿者は書いている。あなたも今日は楽しくないと思う、という判断である。
だが、魚の缶詰を開けかけたところで二度目の呼び出しが来た。背中に猫の視線が焼きつくのを感じながら、投稿者は階段を駆け上がる。頭の中は「これで最後であってくれ」の一心だった。
ようやく朝食が完成したとき、猫はもう鳴いていなかった。かわりに、無言でそっぽを向いて座っていた。腕を組むことのできる猫がいたら、まさにあの表情である。それでも、魚の缶詰と添え物の小さな茶色い粒にありついた瞬間、彼女はどうやら飼い主を許してくれたらしい。
彼氏だけが、最初から最後まで眠っていた
週末の朝には、この家に大切な習慣がある。朝ごはんを終えた猫がベッドに上がってきて、飼い主の腕の中で一緒に二度寝をするのだ。父(彼氏)はまだ夢の中。投稿者が一週間ずっと楽しみにしていた時間であり、たぶん猫も同じだろうと本人は思っている。
その静けさの中で、彼氏が実に晴れやかに一発やってのけた。投稿者は思わず、あんなに堂々と出せるのがうらやましい、と感じてしまう。そして反射で、自分の体も返事をしようとした。これは全力で止めた。今それをやったら全部終わる、という確信があったからである。息だけでやり過ごそうとする。猫はようやく落ち着いて、喉を鳴らしはじめていた。ここで動くのは悪魔の所業である。
残念ながら、悪魔は実在した。しかもその朝は、投稿者の中にいた。
その後
三度目ともなると、もう痛みのほうが本体になっていた。これ以上こじらせないために、彼女は逃げ込むようにシャワーを浴びる。三枚重ねのやわらかいトイレットペーパーが目の粗い紙やすりのように感じられ、「なぜこの国はいまだにウォシュレットを受け入れないのか」と本気で嘆いたそうである。日本の読者にはいささか身につまされる嘆きかもしれない。少し意識が遠のきかけたところを、冷たい水が引き戻してくれた。
投稿の時点で、彼女はベッドに戻り、濃いめのカモミールティーを手にしている。そして隣では、彼氏が眠り続けていた。階段を往復する足音も、うめき声も、水を流す音も、シャワーも、猫の絶叫も、そのすべてを一度も知らないまま、朝までひとつも起きなかったのである。
猫は、どこにも見当たらない。「たぶん、おもちゃを全部小さなカバンに詰めて家出の準備をしている」というのが投稿者の見立てである。そして相談内容は、長い長い告白の最後にたった一行だけ書かれていた。「どうやって埋め合わせればいいですか?」
海外の反応
1. やらかし名無しさん
生理まわりのお腹だけでも十分に大変なのに、そこにあの激辛麺を重ねるのは完全に別次元です。妻がそう言っていました。私は袋のデザインを見ただけで手が止まるので、一生知らないままでいようと思います。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
奥さんは正しいです。ただ、本当においしいんですよ。口の中を軽く痛めつけるのが好きな人間にとっては最高のごほうびで、健康なお腹なら代償もちゃんと許容範囲に収まります。要するに全部タイミングの問題でした。
3. やらかし名無しさん(>>2への返信)
うちの妻は前回の一件以来、二度とやらないと宣言しています。世の中には他にいくらでも辛い食べ物があって、そのほとんどは翌朝に請求書を送ってこない、というのが本人の主張です。
4. やらかし名無しさん
食べたあとに飲むヨーグルトを一本いっておくといいですよ。私はものすごく辛いものを食べた日は必ずこれをやっていて、おかげで翌日つらい思いをしたことがありません。乳製品が辛さを抱え込んでくれるんだと思っています。
5. やらかし名無しさん(>>4への返信)
乳製品がだめな人間にとっては悪夢の提案でしかありません。こちらは辛さと乳糖の二段構えを食らうことになるので、結果として被害が倍になります。世の中うまくできていないなと毎回思います。
6. やらかし名無しさん(>>5への返信)
それなら白キムチのような乳酸発酵の漬物でも近いことができます。乳製品を一切使わずにお腹の菌の側から手当てできるので、牛乳がだめな人はそちらを試してみてください。あと単純においしいです。
7. やらかし名無しさん
今まさにトイレでこれを読んでいる生理二日目の人間です。共感が刺さりすぎて、逆に落ち着いて座っていられなくなりました。なぜよりによって今日この記事に出会ってしまったのか。
8. やらかし名無しさん(>>7への返信)
こちらも同志です。ここは一つ、連帯のこぶしを高く掲げましょう。今のあなたの体勢で本当に掲げられるかどうかは、また別の問題ということにしておきます。
9. やらかし名無しさん
生理中に辛いものを食べてはいけない、というのを二十年以上かけて一度も学習できていません。毎回同じ翌朝を迎えて、毎回同じ後悔をして、たぶん来月もまた同じものを買います。
10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
学習する日はちゃんと来ます。閉経という形で来ます。ただしそのころには、辛い麺どころではない別の困りごとが山ほど増えているので、あまり楽しみに待つものでもありません。
11. やらかし名無しさん
猫の描写が完璧すぎて笑いました。ヘアピンを部屋の端まで打ち飛ばす、宝石箱をあさる、寝ている人間の口に前足を入れる。この三点セットは全世界の猫で共通なんでしょうか。うちの子と同一個体の疑いがあります。
12. やらかし名無しさん(>>11への返信)
そして猫は、缶を開けた音がした時点でもう全部許しています。そっぽを向いて腕を組んでいるように見える時間は演出です。家出の準備をしているのではなく、たぶんどこかで寝ています。
13. やらかし名無しさん
次に食べるときは、チーズを少しふりかけてみてください。辛さの角がきれいに取れるのに、ちゃんと辛いままなんです。味も良くなるし、翌朝の被害もいくらか穏やかになります。
14. やらかし名無しさん(>>13への返信)
あの麺にチーズという発想が完全に抜けていました。新しい世界が開けそうな予感がします。とはいえ今の私の体は、まだ数日はその実験に協力してくれないと思うので、少し落ち着いてからにします。
15. やらかし名無しさん
辛いものにはそこそこ強いほうだと思っていたのに、あれは一口食べた瞬間に口の中が火山になりました。一皿ぶんを完食したというだけで、もう投稿者には敬意しかありません。
16. やらかし名無しさん
私は週に二回くらい普通に食べていますが、翌朝に何かが起きたことは一度もありません。結局は人によるという話で、食べ続けていればある程度は慣れるものだと思っています。
17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
それは慣れではなく、生まれつきお腹が丈夫なだけです。同じものを同じ回数食べても、平気な人と平気ではない人にはっきり分かれます。心の底からうらやましいので、その体質を大事にしてください。
18. やらかし名無しさん
そもそも辛いものを一切食べない側の人間です。おいしい思いをした翌日にわざわざつらい目に遭う、という取引の仕組みが昔から理解できません。それでも毎回、こういう話を読むのは大好きです。
19. やらかし名無しさん
埋め合わせは、いつもより少しいいおやつを一本出せば十分です。猫は昼までにはきれいに忘れています。ただ、今夜の献立だけはもう一度考え直してあげてください。二日連続はさすがに気の毒です。
20. やらかし名無しさん
男です。こういう話を読むたびに、毎月これに近いことが起きているのかと考えてしまいます。知れば知るほど、彼女に何をどう聞けばいいのか分からなくなるのが正直なところです。
21. やらかし名無しさん(>>20への返信)
痛みや不調は、分かってもらえるだけで少し軽くなるものです。うまい言葉が出てこないなら「大丈夫?」の一言と、温かい飲み物を一杯持っていくだけで十分に伝わります。それ以上は本人が教えてくれます。
まとめ
一週間の終わりに選んだ一皿が、翌朝の自分をここまで追い込むとは投稿者も思っていなかった。猫の朝ごはんは三度中断され、週末で一番幸せなはずの二度寝は幻に終わり、隣では彼氏だけが何も知らずに眠り続けた。海外の反応は共感一色かと思いきや、飲むヨーグルトを勧める人、チーズを入れろと言う人、そもそも辛いものを食べない派、毎週食べても平気だという人まで見事に割れている。全員の意見が一致したのは一点だけ、猫はとっくに許しているということだった。
元スレッド: 生理が来る直前に韓国の激辛焼きそばを食べてしまった

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