「ちょっと待って、あなたゲーマーでしょ?」ドローン資格を95点で取ったのに、会社の機体を墜としかけてばかりいた理由を教官はひと目で見抜いた

「ちょっと待って、あなたゲーマーでしょ?」ドローン資格を95点で取ったのに、会社の機体を墜としかけてばかりいた理由を教官はひと目で見抜いた 職場

会社の命令で、ドローン操縦の国家資格を取ることになった投稿者。肺炎のあと頭がまるで働かない時期をくぐり抜け、何か月も勉強して、試験は95点で合格しました。ところが会社の高価なドローンを渡されると、練習するたびに墜落寸前。原因は、34年間ゲームで鍛えてきた自分の指にありました。

※注:アメリカでは、仕事でドローンを飛ばすには国の資格が必要です。米連邦航空局(FAA)の規則の番号から「パート107」と呼ばれ、指定の会場で筆記試験を受けて、正答率70%以上で合格。航空法規、空域の区分、航空気象、空港の運用まで出題され、飛行機のパイロットが学ぶ内容とも重なります。

何をやらかした?

📌 仕事のためにドローンの国家資格を取ることになった女性。肺炎のあとの頭のもやに苦しみながらも、試験は95点で合格した。ところが数千ドル(日本円で数十万円以上)する会社のドローンを渡されると、練習のたびに墜としかける。怖くなって何か月も飛ばすのを避け、とうとう実技の補習に呼び出されたところで、教官がひと目で原因を見抜いた。ゲーム歴34年の指に染みついた操作と、ドローンのスティックの割り当てが食い違っていたのだ

事の発端

会社の命令でドローンの資格を

去年の11月、投稿者は勤め先の方針で、ドローン操縦の国家資格を取ることになりました。仕事をするうえで必須の資格です。航空法規に空域の区分、天気の読み方。それまで考えたこともない分野ばかりで、試験は不安でしたが、腰を据えて勉強すれば何とかなると思っていました。

そこへ、肺炎にかかります。

何を読んでも頭に残らない

療養が長引いて、講習は延期に。12月にようやく再開すると、投稿者は自分の頭が「ふやけたおかゆ」になっていることに気づきます。同じテキストを何度読んでも、何ひとつ残らない。これまで物覚えで苦労したことなど一度もなかったのに、です。

もっと時間が欲しいと訴えても、講習の教官(女性)には分かってもらえず、言い合いになりました。投稿者は、長く病気をしたあとに起きる頭の不調について、医学の研究まで調べたそうです。新型コロナや肺炎のあとに、頭にもやがかかったように考えがまとまらなくなる(ブレインフォグ)という話は聞いたことがありました。でも、ここまで生活に響くものだとは、自分がなるまで知らなかったといいます。

そのあいだにも、資格の取得はどんどん遅れていきます。会社から見れば「必須の資格をなかなか取らない社員が、今度は自分の頭が働かない理由の論文を持ってきた」状態。上層部に「資格から逃げようとしているのでは」と疑われ始めていると、投稿者はほぼ確信していました。本人いわく「ほんと、最高」(もちろん皮肉です)。

ドローンに空港の標識は要る?

勉強の中身にも、投稿者は納得がいきません。航空の安全が大事なのは分かる。よその車のフロントガラスに空から物を突っ込ませたくはない。でも、なぜ空港の標識の色まで覚えなければいけないのか。

黒地に黄色の文字、黄色地に黒の文字、赤地に白の文字。教材の半分は「空港の近くでドローンを飛ばすな」という話なのに、滑走路の表示まで覚えさせられる。「ドローンをうっかり地上走行させて、B12番ゲートに横付けするとでも? 『ターミナルに着けて荷物を降ろして』と頼まれるわけ?」

空域の区分は、クラスA、B、C、D、E、そしてG。「Fが抜けているのは、アルファベットですらうんざりしたからに違いない」。航空気象の報告には、誰かがキーボードの上で寝落ちしたような略語が「1万7千個くらい」並んでいます。「私はただ、小さなカメラを飛ばして屋根を眺めたいだけなのに」。

パイロットと同じ勉強をさせられるなら、いっそパイロットになりたかった、とも書いています。パイロットといえばモテる人たち――いや、映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の見すぎかもしれない、とは本人の弁です。

試験は95点

覚えては忘れ、腹を立てては最初からやり直す。それを思い出したくもないほど何か月も繰り返したあと、投稿者はFAA指定の試験会場で、パート107の筆記試験を受けました。結果は95点(正答率95%)。

「95点よ、95点!」。病気、延期、頭のもや、分かってくれない教官、そしてあの空港の標識。全部を乗り越えた瞬間でした。航空法規を制し、航空図を読み、空域の区別もつく。ほんのひとときですが、自分には何でもできると本気で思ったそうです。

やらかしの一部始終

ご褒美は、会社の高価なドローン

その偉業へのご褒美は、数千ドルする会社のドローンと、「さあ、飛ばしてね」という期待でした。

ここで投稿者は、大きな見落としに気づきます。試験に受かることばかり考えていて、いずれ本物のドローンを飛ばさなければならないことを、ほとんど考えていなかったのです。どの空域なら飛ばしていいかは分かる。でも、機体を地面から浮かせたあと、どう動かせばいいのかは分からない。

それでも自信はありました。なにしろ95点です。プラスチックのコントローラーとプロペラ4枚ごときに、怖じ気づいてなるものか。

練習するたびに墜落寸前

練習を始めて、さっそく墜としかける。もう一度やって、また墜としかける。「95点なんて、現実では何の役にも立たない。また自分がバカに思えてきた。こんなの納得いかない!」

スティックを動かすたびに、ドローンは「あなたの前後左右の感覚はずれています」と証明しにかかります。位置を直そうとすると、なぜか余計にひどくなる。この機体、これまで乗ってきた車の何台かより高いのに。

いつしか投稿者は、コントローラーを爆発物のように握りしめるようになりました。本人いわく「実際、爆発物だったし」。思わぬ方向に機体が流れるたびに、「会社の数千ドルの備品が、なぜよその家の芝生に散らばっているのか」を上司に説明する場面が頭に浮かびます。

飛ばすのを避け続けて、補習送り

そこで投稿者が取った対策は、「とにかく飛ばさないこと」でした。試験には受かったのだから、自分は規則に詳しい係になればいい。飛ばすのはほかの誰かに任せて、自分は横で空域の区分を解説し、頼まれてもいない空港の標識の豆知識を披露すればいい――。

会社は、この構想に賛成しませんでした。先延ばしにして、また先延ばしにして、さらに理由を見つけて先延ばし。とうとう上層部がしびれを切らし、投稿者は実技講習への出席を命じられます。資格はもう持っているのに、機材が怖くて飛ばせないから講習に呼び出される。これほどみじめな呼び出しもありません。

「あなたゲーマーでしょ?」

講習の当日。教官の前で高価な機体を飛ばしてみせますが、まるで言うことを聞きません。動かせば違う方向へ。直そうとすれば、もっと違う方向へ。その様子を見ていた教官が、突然笑い出しました。

「ちょっと待って、あなたゲーマーでしょ?」

「……そうですけど?」

オタクっぽさが丸見えだったか、と投稿者。教官はひと目見るなりコントローラーを取り上げ、設定を変え始めました。

34年分の指の癖

投稿者は1992年からゲームを続けてきました。始まりはスーパーファミコン。そこから何世代ものコントローラーを経て、今の愛機はプレイステーション5です。およそ34年かけて、どの親指をどう動かすかを考えなくても、手が勝手に動くように鍛えてきました。

ところが会社のドローンは、プレイステーションで育った頭が思うのとは違う操作の割り当てになっていました。練習のたびに、機体がおかしくなって反射的に立て直そうとすると、親指はゲームで何十年も繰り返してきたとおりに動き、ドローンにはまるで違う指示を送っていたのです。

その後

教官は、投稿者が慣れたゲームの操作に近い配置に設定を変えて、コントローラーを手渡しました。もう一度飛ばしてみると――「飛べる!!」。30秒前にはまるで無かった自信で、ドローンを思いどおりに動かせました。替えのプロペラの値段を心配することもなく。

何か月もこの高価な機材に怯え、講習を先延ばしにし、会社をやきもきさせ、自分はドローンも飛ばせないほど頭が悪いのかと悩んできた。その解決策は「コントローラーを私のプレイステーションみたいにすること」でした。スーパーマリオワールドから最近のゲームまで、遊んできた時間がついに仕事で報われたのです。「任天堂とソニーと、これまで『時間の無駄』と言われてきたすべてのゲームに感謝したい」。

ただ、操作の問題が片づいても、何か月も墜としかけてきた怖さはすぐには消えません。そして、初めての業務飛行の日がやってきます。もう練習ではありません。失敗しても、ゲームのようにセーブしたところからやり直すことはできないのです。

投稿者がどれほど怖がっているか、夫は知っていました。肺炎と闘い、簡単なことも覚えられずにもがき、必死に勉強して95点を喜び、そのあと何か月も飛ばすのを怖がってきた姿を、ずっとそばで見てきたからです。

その朝、目を覚ますと、夫の手書きのメモが置いてありました。ドローンを見事に飛ばす投稿者の小さな絵と、そのあとで喜んでいる小さな投稿者の絵まで添えて。

「まだ怖くて挑戦もしていないことに成功している私を、わざわざ時間をかけて描いてくれた」。その絵は、説明できないくらいの勇気をくれたそうです。投稿者は出かけていき、初めての業務飛行を完璧にやり遂げました。

「結末は、夫がもう描いていた。そして、夫の言うとおりだった」。

海外の反応

1. やらかし名無しさん
ゲームを始めたら、真っ先にやるのはコントローラーの設定確認。どうやらそれは現実世界でも同じだったらしい。

2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
投稿者です。ゲーム歴34年なのに、いちばん基本の鉄則を忘れてました(笑)。言い訳させてもらうと、ゲームの中でキャラを木に激突させても、会社に「数千ドルの損害」を説明する気まずい面談はなかったので。

3. やらかし名無しさん
気になるんだけど、具体的に何の設定を変えたの? 向き? 感度? ゲームをやらないから、さっぱり見当がつかない。

4. やらかし名無しさん(>>3への返信)
投稿者です。たとえるなら、34年間「ハンドルを左に切れば左に曲がる車」に乗ってきたのに、ある日、同じ動きでまったく別のことをする車を渡された感じ。そりゃ道路中を蛇行しますよね。ドローンのコントローラーには小さなスティックが2本あって、上昇・下降、前後、旋回なんかを受け持っています。その割り当てが、ゲームで慣れた配置と違っていたんです。教官がスティックの役割を入れ替えてくれたら、急に手が勝手に動くようになりました。

5. やらかし名無しさん(>>3への返信)
2本のスティックの役割の話だと思う。ドローンのコントローラーには配置の「モード」がいくつかあって、業界の標準はモード2(左で上昇・下降と旋回、右で前後左右)。ゲーマーは、左スティックで前後左右に動けるモード3を好む人が多い。

6. やらかし名無しさん
でも、上昇と前進のスティックを取り違えてたなら、そもそもどうやって離陸させてたんだろう。そこがずっと引っかかってる。

7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
投稿者です。ボタンがあるんです。上向きの矢印が描いてあるやつ。押しました。

8. やらかし名無しさん(>>6への返信)
落ち着いているときは、頭で「こっちのスティックだ」と考えて正しく動かせる。でも機体が変な方向に流れて焦った瞬間、体に染みついた癖に戻っちゃうんだよ。だから「墜落寸前」ばかり繰り返したんだと思う。

9. やらかし名無しさん
飛行機のパイロットです。その勉強、人が乗る飛行機のパイロットが受ける学科試験と、ほとんど同じ中身なんですよ。飛ばし方はまるで違うけど、筆記試験はよく似てる。95点はお見事です。

10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
投稿者です。待って、空港の標識や航空図に毒づいていた何か月かは、正真正銘のパイロットの苦しみだったってこと!? 本物のパイロットにそう言われると、95点が急にかっこよく思えてきました。パイロットの翼のバッジもファンも、誰もくれなかったけど。お願い、パイロットはモテるって言ってください。嘘でもいいので。

11. やらかし名無しさん
この長い話の中で、いまだに笑いが止まらないのは、ドローンが地上の管制官に「ゲートまで走っていいですか」と無線で許可を取っている場面を想像したとき。

12. やらかし名無しさん(>>11への返信)
投稿者です。
「地上管制、こちらドローン1号機。B12番ゲートまでの地上走行の許可を求む」
「ドローン1号機、機種を報告せよ」
「えーと……プロペラ4枚。車輪なし。乗客なし。操縦士は情緒不安定」
考えれば考えるほど、あの標識を覚えさせられたことに腹が立ってきます(笑)。

13. やらかし名無しさん
よかったね、とは思う。でも最後まで読んで、やらかしが一つも出てこなくてがっかりした。ここは「やっちまった」話を書く場所であって、「やってやった」話を書く場所じゃないぞ。

14. やらかし名無しさん(>>13への返信)
本当のやらかしは、高い機材を飛ばせと言う前に、実技の訓練をちゃんと組まなかった会社のほうだと思う。

15. やらかし名無しさん(>>14への返信)
投稿者です。会社の名誉のために言っておくと、ちゃんと教えようとはしてくれたんです。ただ、生徒がスティックをどっちに倒せばいいかも分からない中年ゲーマーだっただけで。やらかしたのは私です。必須の仕事を何か月も避けて、何度も墜としかけて、コントローラーの設定を一度も確かめなかったせいで補習送り。保険で百万円単位の請求が出る前に、たまたま直せただけ。まあ、本当に墜としていたほうが、話としては面白かったですよね(笑)。

16. やらかし名無しさん
スティックの設定は標準に戻して、標準で覚え直すべきだと思う。自分も長年ゲームをやってて同じ癖があるけど、長い目で見れば標準の配置を覚えたほうが絶対にいい。必要ならシミュレーターを入れて、何時間でもひたすら練習すればいい。

17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
正しい操作なんて無いでしょ。本人に合うのが正解。モードの切り替えなんて10秒で済むんだから、ほかの人が使うときだけ戻せばいい。

18. やらかし名無しさん(>>16への返信)
投稿者です。何か月も標準の操作にボコボコにされたのに、その操作で何時間も練習しろと!? しかも宿題つきで(笑)。……とはいえシミュレーターは調べてみて、本気で検討中です。ゲーム歴34年にして、ついに「何時間もゲームしてるけど、これは仕事の研修です」と言える正当な理由をもらえました。最高です。

19. やらかし名無しさん
空港の標識に文句を言いたくなる気持ちは分かる。でも、誰でも一瞬で読めるように作られた高速道路の標識と違って、航空の世界は国も言語もまたぐから、標識に詰め込む情報が多いんだ。ドローンの操縦士が覚えさせられるのは、うっかり空港の近くに入ったときに気づいて、安全に離れるため。標識の世界って面白いよ。……こんなことを言い出すあたり、自分も年を取ったな。

20. やらかし名無しさん
「Fが抜けているのは、アルファベットですらうんざりしたから」のくだりと、旦那さんのゆるい絵。この話でいちばん好きな場面は、この二つで同率1位。

21. やらかし名無しさん(>>20への返信)
投稿者です。ありがとう! 試験時間の半分は、航空局はアルファベットに何の恨みがあるんだろうって考えてました(笑)。夫に「あなたの絵が、連邦航空規則と『いちばん好きな場面』の座を争ってるよ」って伝えたら、きっと大喜びします。

22. やらかし名無しさん
旦那さんの手紙は、優しいだけじゃなくて、いちばん大事なことを突いてると思う。自分に対して辛抱強くあれ、ってこと。いろいろ乗り越えて、今は自信を持って飛ばせているなら本当によかった。

まとめ

肺炎明けの頭で95点を取った資格試験より、本当の壁はゲーム歴34年の指の癖でした。コメント欄では「ゲームは最初に操作設定を見るのが鉄則」と笑う声のほか、「標準の操作で覚え直すべき」「いや、合うほうでいい」という議論や、「結局やらかしてないじゃないか」というツッコミも。それでも多くの人の心に残ったのは、旦那さんが一足先に描いていた、ドローンを見事に飛ばす妻の絵だったようです。

元ソース: ゲーマーだということを忘れて、会社の数千ドルの機材を墜としかけた

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