工学部の3年生が、必修の経済学の授業にひと月まじめに通い、ノートも取っていた。ところが中間試験の2日前、教授に質問しに行ったら「君、どの授業に出るはずなの?」と聞き返された。座っていたのは、本来の授業を終えてから取る上級クラスだった。2018年の初めに話題になった告白である。
※注:北米などの大学では、科目に「ECON 202」のような番号が付き、数字が大きいほど上の学年向けになる。ここでは301が上級の授業で、202を取り終えてから受けるもの。中間試験は学期の途中に行う試験で、成績の大きな部分を占める。
何をやらかした?
📌 工学部3年生の投稿者が、ミクロ経済学の入門の授業(ECON 202)に出ているつもりで、ひと月近く上級の授業(ECON 301)に出席していた。曜日も時間も教室番号「112」も同じで、違ったのは建物だけ。気づいたのは中間試験の2日前で、残りの2晩で本来の授業の内容を詰め込んで試験に臨んだ。
事の発端
新学期の最初の週を旅行で休んだ
投稿者は大学で工学を学ぶ3年生。これまで「教室を間違える人」になったことは一度もなく、それがちょっとした自慢だった。ところがこの学期は、出だしからつまずいていた。友人たちと急に旅行に行くことになり、新学期の最初の1週間をまるごと休んだのだ。まったく計画になかった旅で、正直なところ行けるだけのお金もなかった。すでに卒業した友人が何人か、航空券の代金を出し合ってくれたという。旅先はラスベガスで、有名DJのティエストの誕生日のイベントにも行けたそうだ。
夜7時からの授業に寝坊して滑り込む
1週間遅れで始まった問題の授業は、火曜と木曜の夜7時から8時15分まで。その2日は午後2時まで授業が詰まっているので、いったん家に帰って食事をし、ひと眠りしてから夜の授業に出るのがいつもの流れだった。学位を取るにはミクロ経済学が必修で、投稿者がこの科目について知っていたのは「経済とお金の話」ということくらい。
初めての火曜日、投稿者は家で寝過ごし、5分遅れで教室に着いた。中では先生が需要曲線と供給曲線が動く話をしていた。投稿者は何の疑いも持たずに、後ろのほうの席に座った。
やらかしの一部始終
3週間半、まじめに通い続ける
そこから3週間半、投稿者は授業に出てノートを取り、毎週の課題をこなした。シラバス(授業の計画表)には、中間試験の日が2月1日と書いてある。そこで試験前の最後の授業、1月30日に、授業のあとで残って質問することにした。
気になっていたことがあった。課題はオンラインで出され、内容は授業と関係があるように見えたものの、課題のほうは理論ばかりで、授業のほうは数式だらけだった。話にはついていけていたが、どこかが噛み合っていない。投稿者は試験への不安を、そのまま教授に打ち明けた。
「君、どの授業に出るはずなの?」
教授とのやり取りはこうだった。
教授「理論ってどういうこと?課題は全部、計算問題だよ。ローンチパッドは使ってる?」
投稿者「いえ、課題はオンラインで出てます。ローンチパッドって何ですか?」
教授「え?この授業に教科書は指定してないけど」
投稿者「シラバスにそう書いてありますよ、ほら!」
(シラバスを見せる)
教授「待って。君、どの授業に出るはずなの?」
投稿者「どういう意味ですか……?これ、ECON 202ですよね?」
(教授、笑い出す)
教授「ははは、これはECON 301だよ。202を取ってからじゃないと、私の授業は受けられないんだ。これは初めてだな。こんなことは一度もなかったよ」
投稿者「……気まずいですね。本当の先生のところに行って、説明してきます」
ローンチパッドは、その教授が課題の提出に使っていたオンラインのシステムのこと。投稿者は存在すら知らなかった。
キャンパスを全力疾走
投稿者は荷物をかき集め、キャンパスを全力で走って、本来の授業の教授のもとへ向かった。ちょうど講義を終えて帰ろうとしていたところをつかまえ、事情を説明した。作り話ではないと分かってもらうために、ECON 301のノートまで見せた。その教授もただ笑って、同じことを言った。「これは初めてだ」。
調べてみると、2つの授業は課題の締め切りがすべて同じ日で、中間試験の日も同じだった。出ていた授業の内容がそれらしく聞こえたのも当然で、本来の授業のひとつ上の段階だったからだ。結局、投稿者が間違えていたのは建物だけ。教室番号はどちらも「112」だったのだ。
その後
投稿者は試験までの2晩を、このひと月で覚えたことを頭から追い出し、本来の内容を覚え直すことに費やした。オンラインの課題は最初から本来の授業のもので、検索に助けられながらこなしてきたし、ネット上の講義資料も参考程度に読んではいた。だから、まったくのゼロからではなかった。本人は「24時間でもカフェインと恐怖があれば、人はけっこう覚えられる」と書いている。
投稿は一晩で掲示板のトップページに載り、友人からの「トップに載ってるぞ」というメッセージで目が覚めた。数時間後の試験を受けて、こう報告している。「圧勝とはいかなかったが、落ちたなんてことはありえない」。試験は選択問題が20問と、配点5点の記述問題が2問だった。
さらに、試験会場を出ようとしたところで、本来の授業の教授に呼び止められた。「ふだんは2回目の中間試験の前まで言わないんだけど、2回目の中間と期末で今回より良い点を取ったら、その平均で1回目の点を埋め合わせるよ」。投稿者は「なんとか生き延びた。勝負はまだ続く」と締めくくり、工学部1年のときに友人から言われた言葉を添えた。「工学部の人間は誰でも、何度も何度も『もう落第だ、人生終わった』と思う。それでもなぜか続けていく。それが工学部の生き方なんだ」。
海外の反応
1. やらかし名無しさん
試験の結果、ちゃんと報告してくれよ。ここまで読ませておいて結末なしは許されない。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
3時間たっても報告がない。投稿者、さては力尽きたな。
3. やらかし名無しさん
曜日も時間も同じ、教室番号も同じ112、課題の締め切りも中間試験の日も同じ。偶然がここまで重なったら、ひと月気づかないのもちょっと分かる。
4. やらかし名無しさん
これ、自分が何度も見る悪夢そのものなんだけど。読んでるだけで胃が痛くなった。試験がんばれ。
5. やらかし名無しさん(>>4への返信)
自分の悪夢は、なぜか大学生に戻っていて、試験がいくつも入っている日なのに何ひとつ勉強していない、というやつ。卒業して何年たっても見る。
6. やらかし名無しさん
次は「お金もないのに、友達に航空券代を出してもらって急に旅行に行った話」のスレが立つのを楽しみにしてる。
7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
ひと月教室を間違えたのはまだいいとして、旅行の件も合わせると、この人は自分のやることを確認する習慣がそもそも無いんじゃないかと思えてくる。
8. やらかし名無しさん
大学4年のとき、古典文学の授業をサボりすぎて、期末で読む本を間違えた。課題はオウィディウスの『変身物語』(古代ローマの長い詩)だったのに、自分が読んだのはカフカの『変身』。ある朝起きたら巨大な虫になっていた男の話だよ。
9. やらかし名無しさん(>>8への返信)
題名がほぼ同じなのが罠すぎる。でも書いたレポートは読んでみたい。古代ローマの神々の話をしているはずが、ずっと虫の話をしてるわけでしょ。
10. やらかし名無しさん
大学院で地質学の実習を教えていたころ、一学期だけ気象学の実習を代わりに受け持った。数週間たつと、ずっと居心地が悪そうでつまらなそうな学生がいる。どうしたのか聞いたら、英語の「気象学(meteorology)」を「隕石(meteorite)」の授業だと思って取ったらしい。中身が天気の話だと分かって、本気でがっかりしていた。
11. やらかし名無しさん(>>10への返信)
冗談抜きで、友達にもまったく同じことをしたやつがいる。今でも「気象学」という言葉を聞くたびに思い出して笑ってしまう。
12. やらかし名無しさん
君ならやれる!301のノートは捨てずに来年まで取っておけよ。202を終えたら、いずれその授業を取ることになるかもしれないんだし。
13. やらかし名無しさん(>>12への返信)
「来年のためにノートを取っておけ」が「落第してもう一回受けるから」という意味じゃない、珍しいケースだな。
14. やらかし名無しさん
自分は期末試験の会場を間違えて、その科目を落とした。翌年もう一回受け直したよ。それに比べれば、試験前に気づけた投稿者はまだ運がいい。
15. やらかし名無しさん
ミクロ経済学は大学で取った中でいちばん好きな科目だった。上の301の授業にひと月ついていけたなら、本来の202は大丈夫。授業で計算をやって、課題で理論をやっていたわけだから、むしろ両方やってたことになる。
16. やらかし名無しさん
うちの妻も学生時代、ある授業がさっぱり分からないと悩んでいた。毎回内容が飛び飛びで、先生は彼女がノートを取っていない前回の話ばかりする。時間割を見たら「TR」と書いてあった。これは火曜(T)と木曜(R)の意味なのに、彼女は木曜だけの授業だと思って、半分しか出ていなかったんだ。
17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
木曜がRなのは初めて知った。それは時間割を書いた側にも責任があると思う。普通に「火・木」と書けばいいのに。
18. やらかし名無しさん
自分はもっとひどい。2001年、まるまる一学期、別の先生のクラスに出ていた。授業も試験も全部受けて、その先生からはBプラスまでもらった。誰も何も言わなかった。学期が終わってから大学のシステムを見たら、正しい試験を受けていないから成績はF(不可)。翌年取り直しになった。ちなみに自分も工学部、機械系だよ。
19. やらかし名無しさん(>>18への返信)
Bプラスを取ったのに不可はさすがに気の毒すぎる。成績をくれた先生は、自分のクラスの名簿を一度も見なかったのか。
20. やらかし名無しさん
学部の偉い人に掛け合って、301をそのまま202の代わりにしてもらえないか頼んでみたら?上の授業についていけたなら、筋は通る気がする。
21. やらかし名無しさん
試験の結果が返ってきて、点数を見た投稿者がひとこと。「これは初めてだな」……というオチにならないことを祈ってる。
22. やらかし名無しさん
2人の教授がどちらも笑って「初めてだ」で済ませてくれたのがいい。しかも本来の先生は、1回目の点を後で埋め合わせる方法まで教えてくれた。怒られて終わってもおかしくない話なのに、周りの大人に恵まれてる。
まとめ
曜日も時間も教室番号も同じで、違うのは建物だけ。そんな偶然が重なって、工学部生はひと月、上級の経済学の授業に通い続けた。海外の反応では「自分も何度も見る悪夢」という声と、本を取り違えた、曜日の略字を読み違えたといった似た失敗談が次々に集まった。笑って受け止めた2人の教授と、2晩の詰め込みで試験を乗り切った投稿者。新学期の教室は、番号だけでなく建物の名前まで確かめたほうがよさそうだ。

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