「今どきこんな喋り方する人いる?」アニメの主題歌をパロディ扱いした相手が、その曲の一番のファンだった話

「今どきこんな喋り方する人いる?」アニメの主題歌をパロディ扱いした相手が、その曲の一番のファンだった話 SNS・デジタル

ルームメイトに勧められて見はじめたアニメの主題歌を、投稿者は3回聴いてこう結論づけた。「なるほど、これはパンクをおちょくったパロディだ」。その大発見を得意げに語ったところ、相手の顔から表情が消えていった。歌っていたのは実在の有名バンドで、しかもその一曲は、ルームメイトが気合いを入れたいときに必ずかける勝負曲だったのである。

※注:リンプ・ビズキット(Limp Bizkit)は、1990年代末から2000年代初頭にかけて世界的に売れたアメリカのバンド。ラップとヘヴィなロックを混ぜ合わせた「ニューメタル」と呼ばれる音楽の代表格で、当時は音楽番組でひっきりなしに流れていた。ボーカルはフレッド・ダースト。『デビル メイ クライ』はカプコンの人気アクションゲームが原作で、Netflixでアニメ化された作品。

何をやらかした?

📌 Netflixのアニメ『デビル メイ クライ』にハマった投稿者(27歳・男性)が、その主題歌を「パンクロックをからかったパロディソング」だと解釈。作品を勧めてくれた23歳のルームメイトに得意げに解説したところ、それは実在の人気バンド、リンプ・ビズキットの曲だった。しかもルームメイトにとっては、自分を奮い立たせるときに必ずかける一番好きな曲。以来、彼はアニメの話をしてくれなくなった。

事の発端

暇つぶしのつもりで見はじめたアニメ

投稿者は27歳の男性。同居しているルームメイトは23歳で、以前からNetflixのアニメ『デビル メイ クライ』をやたらと勧めてきていた。その日はとくに見たいものもなく、暇を持て余していた。「まあ、いいか」くらいの気持ちで再生ボタンを押したのだが、これが当たりだった。

変に重々しく構えず、最後まで軽快に突き抜けていく作りが気持ちいい。投稿者は「シリアスぶった作品だったらどうしよう」と少し身構えていたぶん、余計に楽しめた。ルームメイトが帰ってきたら真っ先に感想を伝えよう——そう思いながら見進めていた。

1回目「ダサい」、2回目「歌詞が変」

ただ、主題歌のほうは最初からしっくり来たわけではない。1回目の感想は「よくあるアニメの主題歌だな、ちょっと安っぽい」。2回目、今度は歌詞に耳を傾けてみると、引っかかる言葉が次々に出てきた。「アンチども」「イイ女たち」「イケてる兄貴たち」。

投稿者の頭に浮かんだのは、こんな光景だったという。子どもと絶縁されていそうな50歳前後のおじさんたちが会議室に集まり、「今の若い子にウケるパンクってこういう感じだろ」と言い合いながらひねり出した曲。今どきそんな喋り方をする人がどこにいるんだ、と。

やらかしの一部始終

3回目に訪れた「これは皮肉だ」という閃き

ところが3回目に聴いたとき、作品全体のふざけた調子が分かってきたこともあって、投稿者の中で全部がつながった。この曲は、真面目に受け取るための曲じゃない。パンクロックをからかっている、批評としての曲なんだ。

そう解釈した途端、安っぽく聞こえていた歌詞が一気に楽しくなった。投稿者はもともとこの手のジャンルが好きではない。だからこそ「自分が苦手な音楽を、内側から笑い飛ばしている曲」に見えたことで、急に愛着が湧いたのだった。なお本人も後から「あのときの自分の判断力はあまりアテにならない状態だった」と正直に書き添えている。

「お前、リンプ・ビズキット知らないの?」

やがてルームメイトが帰宅する。投稿者が作品を気に入ったと知って、彼は飛び上がらんばかりに喜んだ。そこから10分、ふたりは面白かった場面を挙げ合って盛り上がる。いい空気だった。

その流れで、投稿者はとっておきの話題を出した。「そうそう、最初は主題歌の意味が分からなくて自分が鈍いのかと思ったんだけど、あれ、めちゃくちゃ面白いよな」。ルームメイトは笑顔のまま、少し間を置いて聞き返した。「はは……何が?」

投稿者は説明した。あれは冗談のパンクソングで、わざとやりすぎなくらい大げさで安っぽく作ってあって、パンクロックそのものを茶化している曲なんだ、と。

ルームメイトの笑顔が、そこで完全に崩れた。

「え、お前、リンプ・ビズキット知らないの?」

背後で流れつづける、まさにその曲

投稿者は正直に答えた。名前は聞いたことがあるような気もするけれど、誰なのかはまったく分からない、と。ルームメイトは信じられないという顔で、それが自分の一番好きなバンドであることを説明しはじめた。そのうえで聞いてきた。「あの曲の、何がそんなに変なんだ?」

間の悪いことに、その会話の最中も部屋には当の曲が流れていた。ちょうど例の掛け声——「イイ女たち!」「イケてる兄貴たち!」——が響いたところで、投稿者は思わず口走ってしまう。

「今どきこんな喋り方する人いる?」

ルームメイトはひどく悲しそうな顔をして、こう言った。「それ……俺の一番好きな曲なんだけど。気合い入れたいときにいつもかけてるやつ」。投稿者はそこでようやく、自分が何をやったのかを理解した。誰かが自分を奮い立たせるために使っている曲を、この世でいちばん薄っぺらくて寒い作り物だと、目の前で言い切ってしまったのだ。

その後

それ以来、ルームメイトはアニメの話題を出してくれなくなった。あれだけ勧めてくれて、感想を喜んでくれていたのに、である。投稿者は「今夜ピザでも買って帰って、この件には触れないでおこうと思う」と書いている。謝ってしまうと余計に傷口が広がる気もするし、かといって何もしないのも落ち着かない。その板挟みが、しみじみ伝わってくる締めくくりだった。

ちなみにこの投稿には後から追記がついた。「自分が勝手に勘違いして恥をかいた話のつもりで書いただけなんです。リンプ・ビズキットやラップロック、パンクロックのファンを一挙に怒らせることになるとは思ってもいませんでした。心中お察しします。ただ、本当に自分の好みではないもので」。追記を書かせるほどの反響があったこと自体が、このバンドが今も愛されている何よりの証拠だった。

海外の反応

1. やらかし名無しさん
一番の問題は、あれをパンクだと思ったところだと思う。リンプ・ビズキットはパンクじゃなくて、ラップとロックを混ぜた音楽。出発点からしてジャンルが別物なんだ。

2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
パンク好きとしては、正直ルームメイトより自分のほうが傷ついてる。パンクの名誉のために言っておくけど、あの曲はパンクじゃない。

3. やらかし名無しさん(>>1への返信)
本当の問題は、この人が音楽そのものをあまり分かってないことでは。ジャンルの区別がついてないから、皮肉なのか本気なのかも判定できてない。

4. やらかし名無しさん
彼らが売れてた頃は、音楽番組もメディアも大真面目に扱ってたんだよ。バンド側も途中から「じゃあその路線で行くか」って乗っかった感じがある。今も現役でツアーを回ってて、ライブは普通に良いらしい。昔と変わらず肩の力が抜けたままなのがいいんだよ。

5. やらかし名無しさん(>>4への返信)
20年以上前、メタリカの前座で見たけどブーイングで引っ込められてたよ。売れてはいたけど「ダサいのに調子に乗ってる」って言われ方も当時からあった。それでも何曲かは今でも好きだけどね。

6. やらかし名無しさん
投稿者の感想、そんなに外してもいないんだよな。あの人たちは分かった上でわざとダサいことをやってる。アルバムのタイトルからして、別の有名バンドの名盤をふざけてもじったものだし。

7. やらかし名無しさん
投稿者が生まれた前後、彼らは巨大な野外フェスの目玉で、演奏中に客席が制御しきれないほどの騒ぎになったこともある。ダサいとかネタとか、そんな次元じゃない熱量だった。

8. やらかし名無しさん(>>7への返信)
客席の全体が映るカットが一番すごいんだよな。あれだけの人数が一斉に同じ方向を向いているのを見れば、当時どれくらい売れていたかは一発で分かる。

9. やらかし名無しさん
知らないジャンルを「正直嫌い」って断言できるの、逆にすごい才能だと思う。せめて何を嫌ってるのかを確かめてからにしよう。

10. やらかし名無しさん
自分はリアルタイム世代だけど、中学の頃から友達うちでは半分ネタとして聴いてたよ。だから投稿者の第一印象そのものは、そんなに変じゃない。声に出す相手を間違えただけ。

11. やらかし名無しさん(>>10への返信)
フレッド・ダーストが今、おじさん体型のまま堂々とステージに立ってるのが逆に良いんだよ。あの居直り方は誰にもまねできない。

12. やらかし名無しさん
リンプ・ビズキットの見方より、この人のパンクの捉え方のほうがよっぽどやらかしてる。音の方向性も歌ってる内容も、パンクとはかすりもしてない。

13. やらかし名無しさん
「イケてる兄貴たち!」なんて掛け声が入るパンクって、どこの国のパンクなんだ。嫌いなジャンルくらいは正確に把握しておいたほうがいい。

14. やらかし名無しさん
全盛期を知ってるけど、当時から「ネタバンド」扱いは普通にあったよ。ひと夏だけ爆発的に売れて、その後ぱったり見かけなくなった印象も強かったし。

15. やらかし名無しさん(>>14への返信)
見かけなくなったんじゃなくて、こっちが年を取って音楽番組を見なくなっただけ説もある。フェスの出演者一覧には今も普通に名前があるし、最近は若い客のほうが素直に盛り上がってる。

16. やらかし名無しさん
ニューメタルに興味がなくても、名前くらいは全員知ってると思ってた。27歳で完全に素通りしてるの、ある意味でものすごく貴重な体験をしてる。

17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
客層はもう30代40代だからね。この人が生まれた前後にいちばん大きかったジャンルなんだから、リアルタイムで浴びてないなら知らなくても不思議じゃない。

18. やらかし名無しさん
ファンだって、あの人たちが「分かった上でふざけてる」ことくらい理解してる。その上で好きなんだよ。だから外から「ネタでしょ」と説明されると、微妙にズレてて余計に刺さる。

19. やらかし名無しさん
ダサいのは事実。でも、そのダサさを堂々と貫いてるところが最高なんだ。恥ずかしげもなく全力でやるのって、実はいちばん難しい。

20. やらかし名無しさん
一番効いたのは「気合いを入れたいときにかけてる曲」って言われた瞬間だと思う。そこから先は曲の趣味の話じゃなくて、その人自身の話になる。だから謝りづらい。

21. やらかし名無しさん
ピザで解決しようとしてるの、なんだか会社の社長っぽいな。やる気をなくした部下に食べ物を配って場を収めようとする感じ、どこかで見覚えがある。

22. やらかし名無しさん(>>21への返信)
さすがに昇給と健康保険までつける案件ではないと判断したんだろう。ピザは妥当なところだと思う。

まとめ

アニメの主題歌を3回聴いて「これはパンクへの皮肉だ」と読み解いた投稿者。その解釈自体は、コメント欄でも「そこまで外してない」と言われる程度には筋が通っていた。問題は、語りかけた相手が世界的に売れた実在バンドの熱心なファンで、しかもその曲が彼の勝負曲だったこと。海外の反応は「あのバンドは実際ネタっぽい」「いや当時は本気でカッコよかった」と真っ二つに割れたが、一点だけ全員の意見が揃っていた。人が自分を奮い立たせるために聴いている曲だけは、目の前で笑ってはいけない。

元ソース: リンプ・ビズキットをネタバンドだと思い込んでいた話

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