「まあいい、電車で行けばいいや」で予約したパリのホテル、出発前夜に初めてレビューを開いた

「まあいい、電車で行けばいいや」で予約したパリのホテル、出発前夜に初めてレビューを開いた 恋愛

「金なんてないけど、記念日くらいはどこかに行きたいね」——冗談で言い合っていただけのパリ旅行が、航空券とホテルのセット価格を見た瞬間に、本物の予定に変わった。空港もホテルも中心部から遠いが、そこは電車で行けばいい。そう腹をくくって予約した。出発は明日。乗り換えの最終確認をしていた投稿者は、地図アプリの画面で、これまで一度も見ていなかったものに行き当たってしまう。

※注:ヨーロッパの格安な「航空券+ホテル」のセット商品は、中心部から数十キロ離れた小さな空港や、郊外の安宿を組み合わせて値段を下げていることが多い。また日本と違って、中級以下のホテルには冷房が付いていない部屋がめずらしくない。ホテルの「デポジット」は、備品の破損などに備えてチェックイン時に預ける保証金のことで、何もなければ帰るときに返ってくるのが原則である。

何をやらかした?

📌 記念日の旅行として、恋人と二人で勢いのままパリ行きを予約した投稿者。航空券とホテルのセットが驚くほど安く、「空港もホテルも遠いことが安さの理由だろう」と納得して申し込んだ。ところが出発前夜、乗り換えを調べていた地図アプリでホテルのレビュー欄に行き当たり、人生で初めて宿の評判を一切確認せずに予約していたことに気づく。冷房は壊れて動かない。部屋は汚い。浴室はカビだらけ。さらに、どこにも書かれていない120ユーロ(約2万円)の保証金を現地で請求される。星1つの投稿が延々と続く画面を、投稿者は泣きながら読んでいた。恋人はまだ何も知らない。

事の発端

冗談のはずだった「パリ」

投稿者と恋人は、記念日に合わせて、短くていいからどこかへ出かけたいと思っていた。ただし、二人とも金がない。本人の表現を借りれば「絶望的に金がない」。だから最初は本当にただの軽口だった。数か月前、二人で「いっそ、よくいるカップルみたいにパリでも行っちゃう?」と笑い合ったのである。行けるわけがない、と思いながらの会話だった。

それでも、口に出してしまうと調べたくなる。二人は、まったく本気ではないつもりで検索を始めた。パリまでいくらかかるのか。どのくらいの日程なら休みが取れるのか。行けない前提で値段を眺める、あの種の時間である。

航空券とホテルのセットが、想像よりずっと安かった

ところが、そこで信じられない組み合わせを見つけてしまう。航空券と宿泊がセットになった商品で、二人の予算でも手が届く額だった。画面を見ながら、二人の頭の中で「行けない話」が「行けるかもしれない話」に変わっていく。

もちろん、安さには理由がある。投稿者もそれは分かっていた。調べたところ、着陸する空港も、泊まるホテルも、どちらもパリの中心部からかなり離れていたのである。落とし穴はこれだ、と投稿者は判断した。そして、こう結論した。「まあいい、電車で行けばいいや」。

そう言って、二人は全部まとめて予約した。長年の憧れだったパリに、ついに行ける。投稿者の頭の中は、その一点で満たされていた。

やらかしの一部始終

出発前夜、乗り換えを調べていた

出発は翌日。投稿者は、当日の動き方を最後にもう一度確認していた。最寄りの地下鉄の駅はどこにあるか。何号線に乗ればいいか。終電は何時か。空港もホテルも郊外にあるぶん、移動の段取りだけは詰めておく必要があった。真面目な準備である。

そのために地図アプリを開き、ホテルの位置を表示させた。ここまでは何も問題がなかった。ところが、地図アプリで施設を表示すれば、当然その下には利用者の評価が並ぶ。投稿者は、避けようもなく、自分たちが泊まるホテルのレビュー欄を目にしてしまった。

そこで初めて、自分が何をしていなかったかに気づく

画面を見た瞬間、投稿者は一つの事実を理解した。人生で初めて、宿のレビューを一切確認しないまま予約していたのである。

普段の投稿者は、そういうことをする人間ではなかった。むしろ細かく調べるほうだ。しかし今回に限っては、ずっと夢見ていたパリにようやく行けるという興奮が先に立ってしまい、そのひと手間が頭からきれいに抜け落ちていた。安さの理由は「遠いこと」だと自分で結論づけて、それで納得してしまっていたのである。

星1つの投稿が、下へ下へと続いていく

そして、そのホテルは、投稿者の言葉をそのまま借りるなら「悪夢」だった。

冷房は動かない。部屋は汚い。浴室はカビだらけ。さらに投稿者を打ちのめしたのが、チェックイン時に120ユーロ——日本円にして約2万円の保証金を要求される、という報告だった。この金額のことは、ホテルの公式サイトにも、投稿者が使った予約サイトにも、どこにも書かれていなかった。金がないから安いセットを探していた二人にとって、当日いきなり2万円を預けろと言われるのは、それだけで旅程が崩れかねない話である。

投稿者は、星1つのレビューを一つ、また一つと読み進めた。読みながら泣いていた、と本人は書いている。出発は翌日で、宿代はすでに支払い済み。もうどうしようもない。そして、隣にいる恋人は、この件をまだ何も知らなかった。

投稿者が自分の告白の最後に書いた一行が、この日の全部をよく表している。「人生で一度くらい勢いに任せてみた結果がこれだ。楽しくなりそうだ」。

その後

この告白は掲示板ですぐに広まった。ただし、集まったのは説教ではなく、ほとんどが励ましと、実際に使える助言だった。除菌用のウェットティッシュを持っていけ。シーツは自分のを持ち込め。スーツケースは床に直接置かず、必ず高い位置に上げておけ。シャワーを浴びるときのサンダルを忘れるな。荷物を運び込む前に、部屋の虫だけは確認しろ。どれも、同じ目に遭ったことのある人間の言葉だった。

やりとりの中で、投稿者自身も追加の事情を書き込んでいる。宿泊費は前払い済みで、返金されなければ、あの部屋で5日間過ごすことになること。直前予約で別の宿を取り直す案も検討したが、払った分が丸ごと消えるので踏み切れないこと。そして、一番の心配は汚れではなく暑さで、冷房のない部屋で夜きちんと眠れるかどうかだということ。

面白かったのは、街の治安や衛生を心配する声への返答である。投稿者は「自分たちもヨーロッパの大きな都市の出身で、そこも常に小便くさいし、路上で暮らしている人も薬物をやっている人も普通にいる。だから、そこは今さら大きな衝撃にはならないと思う」と、妙に落ち着いた説明をしていた。心配されている項目のうち、いくつかは最初から日常だったわけである。

最後のほうで投稿者はこう書いている。「みんなの返信を読んでいたら、不安が少し軽くなった。ありがとう」。そして「なんとかして楽しんでくる」と。宿は変えられず、金も戻らず、恋人にはこれから話さなければならない。それでも、行き先はパリだった。

海外の反応

1. やらかし名無しさん
除菌シートと、自分用のシーツを一組だけ荷物に入れていけ。あとはホテルにいる時間をできるだけ短くすること。それだけで体感はかなり変わる。いつか必ず、この旅行を笑いながら思い出す日が来るから、今は前だけ向いて楽しんでこい。

2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
うちが初めてパリに行ったのは、まだインターネットで宿を探せなかった時代だった。予約ゼロで到着して、ぼろぼろのガイドブック一冊を頼りに、雨の中を部屋の空いている宿を探して歩き回った。ようやく見つけたそこを、私たちは「ホテル・ド・クソ」と名付けた。カビ、虫、何でもござれ。初日の夜中3時、シュッ、シュッ、という音で目が覚めて、正体を確かめに窓から外を見たら、緑のつなぎを着た作業員たちが街灯を磨いていた。そして朝には、窓の隙間からパン屋の匂いが流れ込んでくる。パリに完全に落とされるまで、6時間しかかからなかった。シーツ持参、賛成。最高の街だよ。

3. やらかし名無しさん
今のうちから恋人に「古き良き感じの宿」「味のある建物」といった単語を仕込んでおけ。売り込みは出発前から始まっている。現地で初めて説明しようとすると、言い訳にしか聞こえないからな。

4. やらかし名無しさん(>>3への返信)
「これがフランスの伝統なんだよ、ハニー。これも旅の一部さ」。この一文だけ暗記していけば、たいていの場面は乗り切れる。乗り切れなかったら、それはもう建物のせいじゃない。

5. やらかし名無しさん
前向きな話をすると、ひどいのはあくまで部屋だけだ。一日中そこにこもるわけじゃないんだから、四六時中あれに囲まれるわけじゃない。ただし念のため言っておくと、あなたが行くのはパリなので、外に出れば出たで薄暗い路地や路上生活者や小便の匂いには囲まれる。憧れて行った人が現実との落差で気を病むことを「パリ症候群」と呼ぶくらいには、そういう街でもあるので。

6. やらかし名無しさん(>>5への返信)
それは投稿者の出身によると思う。ヨーロッパの大きな都市で暮らしている人間なら、その程度は毎日の通勤路とほぼ同じ光景だから、たぶん何も感じない。落差で参るのは、街が徹底的にきれいな国から行った人のほうだよ。

7. やらかし名無しさん
以前エディンバラで、評価がわりと良かったホテルに泊まったことがある。着いてみたら部屋がひどい状態で、汚いし家具は壊れているし、小さな窓は開きすらしない。私は夫の前で泣いた。夫がフロントに掛け合いに行ったら、対応した従業員本人が「ここは本当にひどいし、経営陣も最低だから」と言って、無料で別の部屋に替えてくれた。替えてもらった部屋も汚かったけどね。結局ずっと外を歩き回っていたので旅は最高に楽しかったし、今では「とんでもない宿を予約したときの話」として鉄板のネタになっている。

8. やらかし名無しさん(>>7への返信)
私がエディンバラで泊まったところは、文字通り大学の学生寮だった。休みの間だけ部屋を貸し出しているらしい。設備は悪くなかったが、雰囲気は完全に寮。旅先の宿というのは、たまにこういう斜め上の引きを見せてくる。

9. やらかし名無しさん
自分も、評価が最悪のホテルをうっかり予約してしまったことがある。出発までレビューを読んでは不安になっていたが、行ってみたら何の問題もなかった。清潔だったし安全だった。悪い評価が必ずしも正直に書かれたものとは限らないんだよ。近所の同業者の嫌がらせだったり、個人的な恨みだったり、格安の宿に高級ホテル並みの期待をしていた人だったりする。着いてみたら案外まともだった、という結末を祈ってる。

10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
その可能性はあると思うけど、星1つが延々と続いていて内容も揃っているとなると、さすがに全部が嫌がらせということはないんじゃないかな。ただ、期待値を床まで下げていけば、実物がそれを下回ることはまずない。これは真面目に有効な対策だと思う。

11. やらかし名無しさん
先にトコジラミ(南京虫)の見分け方だけ調べていったほうがいい。荷物を部屋に運び込む前に、マットレスの縫い目とベッドの縁を確認する。黒い点や血の跡があったら、そこで荷ほどきをしないで別の宿を探す判断ができる。汚いのは我慢すれば済むけど、こいつは自宅まで連れ帰ってしまうので性質が違うんだ。

12. やらかし名無しさん(>>11への返信)
記念日の旅の初日が、恋人と二人でベッドの縫い目を覗き込む時間から始まるの、字面はあまりにも切ない。でも本当にやったほうがいいやつなので、恋人にはロマンチックな共同作業だと言い張ってほしい。

13. やらかし名無しさん
充電式の小さな扇風機を二つ買って荷物に入れていけ。冷房のない部屋で眠るとき、あるかないかで本当に違う。あと、恋人には出発前に自分から話しておいたほうがいい。「調べ忘れた、ごめん」と先に言ってしまえば済む話で、現地の部屋のドアを開けた瞬間に二人同時に知ることになるほうが、百倍気まずいから。

14. やらかし名無しさん(>>13への返信)
自分は逆の意見だな。今夜言ったら、出発前の楽しい一晩がまるごと不安に塗り替えられる。飛行機の中か、着いて最初のカフェで「実は宿がすごいことになってるらしい」と笑い話として出したほうがいい。同じ内容でも、切り出す場所で受け取られ方はまったく変わる。

15. やらかし名無しさん
個人的に一番引っかかっているのは、120ユーロの保証金がどこにも書かれていなかったという点だ。現金しか受け付けない宿もあるので、念のため用意していったほうがいい。それと、部屋に入ったらすぐ、壊れているところや汚れているところを写真と動画で全部記録しておくこと。帰るときに「これはあなたが壊した」と言われて保証金が返ってこない、という手口が実際にある。

16. やらかし名無しさん
ホテルなんてものは、寝て、シャワーを浴びて、用を足すための場所でしかない。除菌タイプのウェットティッシュと、誰かも書いていたシーツを持っていけばそれで足りる。120ユーロは確かに痛いけど、そういうこともある。旅そのものは楽しんでこい。

17. やらかし名無しさん
冷静な話をすると、セット商品が相場よりはっきり安いときは、必ずどこかに理由がある。投稿者はその理由を「空港とホテルが遠いこと」だと自分で結論づけてしまったわけだが、遠さは理由のうちの一つでしかなかった、という話だよね。値段の理由を一つ見つけると、人はそこで探すのをやめてしまう。

18. やらかし名無しさん(>>17への返信)
それはそうなんだけど、理由込みで安いなら行く価値はあると思う。何年か経って一番よく覚えているのは、だいたい一番安かった旅のほうだ。完璧に快適だった旅行のことは、驚くほど何も思い出せない。

19. やらかし名無しさん
私は1999年に、宿を一切予約せずにパリへ行った。もう一度言うが、宿ゼロだ。着いてから大手チェーンのホテルに行って部屋はあるかと聞いたら笑われた。それでも見かねた誰かが観光案内の窓口に電話してくれて、安い部屋を二つ手配してくれた。前半に一つ、後半にもう一つ。結局それで何の問題もなかった。見るものもやることも多すぎて、夜遅く寝に帰る以外はホテルにいなかったからね。楽しんでおいで。

20. やらかし名無しさん
もしどうしても耐えられなかったら、近くにイビスやF1(ヨーロッパ各地にある格安ホテルチェーン)がないか探してみるといい。安いし、少なくとも清潔ではある。追加で数千円から一万円ちょっとは余計にかかるけれど、5日間の睡眠を買えると思えば安いこともある。それと、クレジットカードで払っているなら、宿代の一部を取り戻せる可能性もゼロではないので、一応カード会社に相談してみてほしい。

まとめ

金がないなりに記念日を祝おうとして、航空券とホテルのセットを勢いで予約した投稿者。安さの理由を「空港とホテルが遠いから」と自分で結論づけたところで調べる手が止まり、出発前夜の地図アプリでその続きを知ることになった。冷房なし、カビだらけの浴室、そしてどこにも書かれていなかった約2万円の保証金。集まった反応は、シーツと除菌シートを持っていけという実務組、自分もひどい宿に泊まったという体験談組、そして恋人に今すぐ言うべきか着いてから言うべきかで真っ二つに割れた助言組だった。値段が安い理由を一つ見つけたとき、人はそこで満足して調べるのをやめてしまう。ただ、今回に限っては、部屋がどうであれ窓の外はパリである。

元ソース: やらかし:勢いでパリ行きを予約してしまった

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