「ディーゼル車なんて運転したことがなかった」引っ越し用に借りたバンに、まったく別の燃料を満タンにした話

「ディーゼル車なんて運転したことがなかった」引っ越し用に借りたバンに、まったく別の燃料を満タンにした話 職場

引っ越しのためにバンを借りた。やることは2つだけだった。無事に返すことと、満タンにして返すこと。投稿者は前者を完璧にこなし、後者で人生最大の失敗をやらかした。給油口の横に貼ってあった「軽油専用」のシールに気づかないまま、まったく別の燃料をタンクいっぱいに注いでしまったのである。異変に気づいたのは、走り出して100メートル後だった。

※注:E85は、ガソリンにバイオエタノールを85パーセントまで混ぜた燃料で、対応車(フレックス燃料車)だけが使える。日本のガソリンスタンドではまず売っていない。一方でディーゼル車の燃料は日本でいう軽油で、ガソリン系の燃料とはまったくの別物。日本のスタンドは給油ノズルの色が全国共通(レギュラー=赤、ハイオク=黄、軽油=緑)だが、海外は国やスタンドによってばらばらで、色ではなく給油機の文字表示で見分けるのが基本になる。金額は1ドル150円で換算した概算。

何をやらかした?

📌 引っ越し用に数日間バンを借りた投稿者が、返却前の給油で、ディーゼル車のタンクにE85を満タン分そそぎ込んだ。100メートル走ったところでエンジンの異常に気づき、レッカー移動・タンクの抜き取り・燃料フィルター交換・混ざった80リットルの廃棄・給油のやり直しで、出費は約800ドル(約12万円)。預けている保証金23万円が返ってくるのか、エンジンが無事なのかは、まだ分からない。

事の発端

職場の近くに住むための引っ越しだった

投稿者は今、ある街から別の街へ引っ越しの最中だった。職場に近いところに住みたい、という前向きな理由の引っ越しである。そのために数日間バンを借りることにした。自分の荷物を運ぶだけでなく、友人の引っ越しも手伝う予定が入っていた。

実際、直前の数日間は東へ西へ走りっぱなしだったという。友人の猫の世話に行き、別の友人の家の郵便受けに鍵を落とし、あちこちの荷物を移動させる。引っ越しそのものより、その周辺の雑用で消耗するというのは、経験のある人ならうなずくところだろう。

借りた時点で、それなりの出費だった

費用の内訳もはっきり書かれている。引っ越し期間ぶんのレンタル料が約400ドル(約6万円)、保険が150ドル(約2万3000円)、さらに万一のときのための保証金として、約1500ドル(約23万円)ぶんの小切手をレンタル会社に預けたままにしてある。日本のレンタカーだと20万円超の保証金を預けさせられることはまずないので、この時点でだいぶ緊張感のある契約だ。

投稿者自身の言葉を借りれば、任務は2つしかなかった。バンに何も起こさないこと。返す前に燃料を満タンにすること。そして本人はこう書いている——「車には何も起こらなかった」。ただしタンクの中身を除いては。

やらかしの一部始終

満タンにして返す、それだけだったのに

返却前、投稿者はガソリンスタンドに寄って給油した。入れたのはE85。バンはディーゼル車、つまり日本でいう軽油で走る車だった。ガソリン系の燃料をそそぎ込んだ時点で、この車は動かなくなることが確定していた。

投稿者は3つの理由を挙げている。ひとつ、ディーゼル車を運転したことが一度もなかったこと。ふたつ、いつもの習慣で手が動いてしまったこと。みっつ、急いでいて、直前の数日間ずっと走り回って疲れきっていたこと。そして給油口のすぐ横に貼ってあった「軽油」のシールを、まったく見ていなかった。「二度見して、どのエンジンの車か読む」という、あまりにも単純なことを飛ばしたのだと本人は書いている。

100メートル走ってわかった

異常に気づいたのは、給油を終えて走り出してからおよそ100メートル地点。エンジンの様子がおかしい。そこで投稿者はようやく、自分が何を入れたのかを理解した。

ここで思い出しておきたいのが、給油ノズルの太さの話だ。軽油用のノズルは、ガソリン車の給油口に入らないよう太く作られている。ところがその逆、ガソリン用の細いノズルは、ディーゼル車の給油口にすんなり入ってしまう。物理的なストッパーがかかるのは「ガソリン車に軽油」の側だけで、車へのダメージが大きいほうの組み合わせは、注意書きのシールだけで守られている。だから毎回、給油機の文字を読むしかない。

ディーゼル車にガソリン系がまずい理由

コメント欄では、車に詳しい人たちがそろって顔をしかめていた。軽油は燃料であると同時に潤滑油でもあって、燃料ポンプやインジェクター(燃料を霧状にして送り込む部品)を内側から潤しながら流れている。エタノールやガソリンにはそのぬめりがない。金属同士がこすれ合い、削れる。しかもディーゼルエンジンにはガソリン用の点火装置がないため、いったん入ってしまうと想定外の燃え方をする。走った距離より、エンジンをかけていた時間のほうが問題だ、という指摘も出ていた。

その後

投稿者がやったことは、業者を呼んでレッカー移動してもらい、タンクの中身を抜き取り、燃料フィルターを交換し、E85と軽油が混ざった80リットル(約20ガロン)を廃棄し、あらためて正しい燃料を入れて返却する——という一連の後始末である。混合燃料は再利用できないので、80リットルまるごと捨てるしかない。ここまでで約800ドル、日本円にして約12万円が消えた。

ここで日本の感覚だと引っかかるのが、保険の扱いだろう。投稿者はレンタル料とは別に150ドルの保険をつけているのに、レッカーも修理も自分で手配して自腹で払っている。海外のレンタカーは、ぶつけたときの自己負担を減らす補償と、保証金を預けさせる仕組みの組み合わせになっていることが多く、「燃料を入れ間違えて壊した」ような使い方の誤りは、そもそも補償の外に置かれやすい。日本でも、修理で車を貸し出せない期間の営業補償として「ノンオペレーションチャージ」を請求される仕組みがあり、決して他人事ではない。

投稿者に残されたのは、預けた23万円ぶんの保証金が戻ってくることと、エンジンそのものが無事であることを祈る時間だけだ。本人は「人生でいちばん大きな失敗だと思う」と書き、最後にこう付け足していた。「誰も怪我しなかったのが幸いだ」。

海外の反応

1. やらかし名無しさん
言いにくいけど、12万円で終わらない可能性のほうが高いと思う。エタノールはディーゼルエンジンを本当に壊す。インジェクターと燃料ポンプがやられてたら、燃料系統をまるごと交換することになる。もう手の打ちようがない段階なので、被害が想像より軽いことを祈るしかない。

2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
本当に100メートルで止めてエンジンを切ったなら、たぶん大丈夫だと思う。E85は軽油と普通に混ざるからベタつきは起きてない。問題はエタノールのぬめりのなさで、ディーゼルは滑らない燃料が心底嫌いなんだ。ただ軽油も残ってたし、時間も1分程度。……もし整備工場まで自走してたら、その限りじゃないけど。

3. やらかし名無しさん(>>1への返信)
それと、修理で車が入庫している日数ぶん「貸し出せなかった損害」も請求されるからね。1日いくらのレンタル料が、直り終わるまで毎日加算されていく。修理代だけ払って終わり、という話にはならないことが多い。

4. やらかし名無しさん
そこは当然だと思う。100パーセント借りた側の過失なんだから、相手にかかった費用と失った売上は全部こちらが負担するのが筋でしょう。気の毒だとは思うけど、レンタル会社が泣く理由はどこにもない。

5. やらかし名無しさん(>>4への返信)
筋としてはそのとおり。ただ請求が青天井にならないように、作業明細と入庫日数だけはきちんと出してもらったほうがいい。払うべきものを払うのと、言われるままに払うのは別の話だから。

6. やらかし名無しさん
給油ノズルの形が違うから、そもそも物理的に入らないんじゃなかったのか。車いじりが趣味の兄にそう教わって、ずっとそう信じてたんだけど、自分は詳しくないので誰か教えてほしい。

7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
半分だけ正解。軽油のノズルは太いから、ガソリン車の給油口には入らない。でも逆は違って、細いガソリンのノズルはディーゼル車の給油口にするっと入る。しかも被害が大きいのは入ってしまう側なんだよ。防げる方だけ防いでるの、本当に順番が逆だと思う。

8. やらかし名無しさん
気の毒な話ではあるけど、あちこちに「軽油専用」のシールが貼ってあるのには理由があるんだよな。給油してる姿勢だと、たぶん3枚くらいは視界に入ってるはずなんだ。

9. やらかし名無しさん(>>8への返信)
「誰かが意地悪でシールを剥がしてたんじゃないの」と聞いた人がいたけど、投稿者本人が「いや、単に自分の注意が足りなかったし急いでいた」と答えてる。言い訳を探さないところは素直に立派だと思う。

10. やらかし名無しさん
うちの父がよく言ってた。「金額で言い表せる失敗は、そんなにひどい失敗じゃない」って。この件はまさにそれ。痛いけど、値札のついた痛みだ。

11. やらかし名無しさん(>>10への返信)
解決の手段に値段がついているうちは、まだ詰んでない。本当にまずいのは、いくら積んでもどうにもならない種類の問題のほうなんだよな。

12. やらかし名無しさん(>>10への返信)
金額の話で言うと、ハッブル宇宙望遠鏡の鏡を磨いた会社の件が有名だよね。新しい測定器の数値を信じたけど、現場の作業員が昔ながらの道具で測り直したら基準から外れていた。上司は「新しい機械のほうが正確だ」と押し切った。実際にはその測定器の組み立てが間違っていて、後の修理には天文学的な金額がかかったと言われている。現場の指摘を一度無視しただけで、桁が変わる。

13. やらかし名無しさん
これが人生最大の失敗なら、むしろ上出来だよ。自分は1000万円を超える単位の失敗をやったことがあるけど、ちゃんと立ち直って今も生きてる。人生は続く。

14. やらかし名無しさん(>>13への返信)
友人は、塗ってはいけない箇所にネジのゆるみ止め剤を塗って、1500万円ぶんのセンサーを全部だめにした。それまで1000回作ってきた同じ機械で、ただちょっと気が散って手が勝手に動いただけ。慣れてる作業ほど、脳が確認を省略するんだよ。

15. やらかし名無しさん
100メートル走ったとき、エンジンはぐずついた?それとも完全に止まった?止まってないなら、燃料はまだ配管とポンプの手前までしか回ってない可能性がある。それなら配管の洗浄とポンプ交換で済む。そこで気づいて止めたのは本当に大きいよ。

16. やらかし名無しさん
似たことをやって助かったことがある。前の職場の社用車が、自分の車とメーカーも車種も年式も色まで一緒で、エンジンだけがディーゼルだった。ある日その車に乗ることになって、長距離の前に半分ほどガソリンを足してしまった。高速を2時間走っている間は何ともなくて、出口を降りたカーブでエンジンが止まった。数時間で洗浄して軽油を入れ直したら、それきり無事だった。社用車を殺さずに済んだのは運がよかっただけだと思う。

17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
同じ見た目で燃料だけ違う車を並べて置く運用、いつか事故る配置としか思えない。人間の注意力に頼る設計はだいたい負けるんだよな。

18. やらかし名無しさん
前の職場に、入社初日にガソリン車へ軽油を入れた男がいた。そいつは辞めるまでずっと「ディーゼル」というあだ名で呼ばれてた。字面だけ見ると硬派でかっこいいのに、由来を聞くと全然そんなことがない。

19. やらかし名無しさん
そもそも論なんだけど、なんでレンタカーにE85を選んだんだろう。あれは対応している車専用の燃料で、普通のガソリン車に入れても燃料系統を痛める。給油機の前で「この車、これ入れて大丈夫だっけ」と一度考える癖だけは、つけておいて損がないと思う。

20. やらかし名無しさん
これが人生最大の失敗だと言うなら、あなたはこの先も大丈夫だよ。誰も死んでない。事故も起こしてない。ただのバンで、しかも直せる。値段のつく失敗をして、それを自分で払って、ちゃんと返しにいく。それができてる時点で十分だと思う。

まとめ

「無事に返す」「満タンにして返す」の2つのうち、後者だけで人生最大の失敗になった話。コメント欄は、燃料系統の被害を心配する技術的な指摘と、「金額で言い表せる失敗はまだ軽いほうだ」という慰めに、きれいに二分された。ノズルの太さで防げるのは片方の組み合わせだけ。慣れない車を借りたら、給油の前に一度だけ給油口の表示を読む。それだけで12万円が浮く。

元ソース: レンタカーに間違った燃料を入れてしまい、車を壊した

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