ひどい痔の痛みに耐えかねて、看護師が対応する医療相談の電話にかけた投稿者。ところが相談の途中で気を失って倒れ、眉を切ってしまう。救急車で運ばれた先で傷を縫ってもらっていると、今度は縫合用の針が折れて、傷の中に消えた。痔の相談だったはずが、診療所と病院をあわせて3か所めぐり、最後は形成外科の手術室へ。本人が「10点満点中0点」と振り返る2日間の話。
※注:投稿者がかけたのは、看護師が電話で症状を聞き、受診先などを案内してくれる医療相談の窓口。日本の救急安心センター(#7119)に近い仕組みだ。投稿者はコメント欄でスウェーデンの医療への感謝を書いており、舞台はスウェーデン。本文の「急病診療所」は、原文ではスウェーデン語で närakut と書かれていて、大きな病院の救急にかかるほどではない急なけがや病気を診る診療所を指す。
何をやらかした?
📌 ひどい痔の痛みで医療相談の電話をかけている最中に気を失って倒れ、眉を切った。救急車で運ばれた急病診療所で傷を縫ってもらっていたところ、縫合用の針が糸から折れて外れ、傷の中に入り込んで見つからなくなった。そこから丸1日がかりで検査と転院が続き、翌日、形成外科の手術でようやく針を取り出してもらった。そのあいだずっと、痔の痛みでまともに座れなかった。
事の発端
痔の痛みで、医療相談の電話をかけた
投稿の2日前のこと。投稿者はひどい痔に苦しんでいて、本人いわく「本当にみじめな時間」を過ごしていた。どうすればいいのか助言をもらおうと、医療相談の窓口に電話をかける。
ところが、看護師と話している最中に、体のほうが先に音を上げた。本人の言葉では「痛みと迷走神経反射に負けて」、ばったり気を失ってしまったのだ。迷走神経反射というのは、投稿者がコメント欄で「ひどい痛みで、体があっという間に電源を落としてしまう」と表現している反応のことだ。
床で目を覚ますと、眉が切れていた
気がつくと、床の上だった。頭はぼんやりして、汗をかき、耳鳴りがする。そんな状態で、投稿者は2つのことに気づいた。
ひとつは、眉が切れて血が出ていること。もうひとつは、床に透明な液体が広がっていること。最初は漏らしてしまったのかと思ったが、どうやら倒れた拍子に痔のほうが破れたらしい、と本人は見ている。
電話の向こうで、看護師が聞いていた
幸い、電話はつながったままだった。看護師は、投稿者が意識を取り戻していく様子を電話の向こうでずっと聞いていて、救急車を呼んでくれた。夫は大慌てで家に飛んで帰り、投稿者は救急隊員の手で急病診療所へ運ばれた。
やらかしの一部始終
縫っている途中で、針が消えた
「悪い夢のような展開が本当に始まったのは、ここからだった」と本人は書いている。
診療所で、医師が眉の傷を縫い始めた。半分ほど進んだところで、縫合用の針が糸から折れて外れ、そのまま眉の傷の中に消えてしまった。
その場にいたスタッフは、全員ぴたりと黙り込んだ。医師たちも、何が起きたのか分からず戸惑うばかりだった。
まずCT検査、顔の中に金属が写った
ここから、丸1日にわたる「針さがし」が始まる。まずCT検査に回され、2時間待った。画像では、顔の組織の中に金属が潜んでいることが確かめられた。診療所はここでお手上げとなり、投稿者は大きな病院の救急外来へ送られる。
大きな病院の救急外来、医師が何人来ても見つからない
救急外来では、傷をもう一度開いて中を探り、超音波検査もした。医師が何人も呼ばれてきて探したが、それでも針は見つからない。
そのあいだ、投稿者はひどくつらい状態にあった。痔のせいでまともに座れない。お腹はぺこぺこ。そのうえ、ここまでちゃんとした痛み止めをもらえていなかった。結局、救急外来もお手上げとなり、痛み止めと痔の塗り薬を出されて、「明日の朝、眼科の専門病院へ行くように」と言われた。
翌日、眼科の専門病院から形成外科へ
翌日、眼科の専門病院では写真撮影があり、そのあと痛みをこらえながら昼休みが明けるのを待って、形成外科の病棟へ回された。
英語では、けがの傷をきれいに治す形成外科も、見た目を変える美容整形も、同じひとつの言葉で呼ぶ。投稿者はこう書いている。「自分がいつかその手の先生にかかるとしたら、せめて胸を大きくして手術室から出てくるものだと、ずっと思っていた。ところが実際には、針を抜いてもらい、眉を縫い直してもらって出てきただけだった」。
形成外科のチームは実に見事で、行方をくらましていた針をきちんと取り出してくれた。ただ、手術室でのあれこれは、それだけでまたひと苦労だったという。
その後
投稿者はようやく家に戻り、薬を飲んで、横向きに寝ころんでいる。そして、「ただの痔の悩みが、どうして病院をいくつもめぐる大長編になったのか」を、しみじみ考えているそうだ。締めの一言は、「体験としては10点満点中0点。でも、形成外科の先生たちは素晴らしかった」。
投稿は思いがけず大きな反響を呼び、投稿者は寄せられた質問に追記で答えている。まず、これは医療ミスではない、という。針が折れたのは製造上のまれな欠陥のせいで、診療所の医師たちは折れた針にすっかり面食らい、ほかの人に同じことが起きないよう、そのメーカーの箱を丸ごと確認して廃棄したそうだ。
「磁石やMRIは使えなかったのか」という質問も多かった。投稿者の説明によると、縫合用の針は磁石に付かないステンレスなので磁石では引き出せず、MRIは金属が熱を持って顔の組織を傷つけるおそれがあるのだという。コメント欄では、CTの画像をもとに超音波で探したものの、検査と救急外来のあいだの待ち時間に、針が組織の中で動いてしまっていた、とも明かしている。
投稿者がいちばん不満に思っているのは、最初の診療所で、痔の痛み止めをすぐに出してもらえなかったことだ。薬のないまま痛みを抱えて、CTや顔の診察を何時間も待ったことが、この騒動をずっとつらいものにした、と書いている。
それでも投稿者は、コメント欄で「スウェーデンの医療に、人生でこれほど感謝したことはない」と書いている。救急車、CT、救急外来、超音波検査、形成外科の手術。医療を公的な制度でまかなうスウェーデンだから助かったものの、これがアメリカだったら、請求書で完全に破産していただろう、とのことだ。笑い話のように書いている理由については、「ユーモアは、自分にとってつらいことを乗り切るいい方法だから。でも真面目な話、あの日はどう考えても運命に目をつけられていた」と答えている。
海外の反応
1. やらかし名無しさん
自分は今日、かなりひどい一日だったと思っていたんだけど、これを読んで考えを改めた。投稿者さん、無事に乗り切れて本当によかった。こうして笑い話にできているのもすごいよ。
2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
痔の相談から形成外科まで、ちゃんと道がつながっているんだね……。自分も痔の痛みで、浴室で気を失ったことがある。目が覚めたら、シャワー室の引き戸のレールの上に頭が乗っていた。汗が噴き出して、耳鳴りがして、視界がすうっと狭くなって、という流れもまったく同じ。お尻が痛くて死ぬんじゃないかと思っていたら、目が覚めたときには別のけがが増えているんだよ。形成外科のチームが針を取り出してくれて本当によかった。針の話は、自分のなかで新しい悪夢になったけど。
3. やらかし名無しさん(>>2への返信)
自分は採血のたびに気が遠くなる体質で、一度、待合室の椅子から落ちて前歯を欠いたことがある。気を失うことそのものより、「倒れた先に何があるか」のほうが怖いんだよね。それ以来、採血は最初から横になって受けさせてもらってる。
4. やらかし名無しさん
最後はちゃんと解決してよかった。それと、診療所の名前がスウェーデン語で書いてあるから、アメリカの話じゃないんだね。アメリカだったら、請求額が天文学的な数字になっていたと思う。
5. やらかし名無しさん(>>4への返信)
アメリカ在住だけど、自分が同じ目にあったら15万ドル(2,000万円以上)くらいの請求が来ていたと思う。請求書を開いた瞬間に、もう一度気を失う自信がある。
6. やらかし名無しさん(>>5への返信)
アメリカなら、針の件で病院を訴えることになるんだろうね。長い長い手続きの末にまとまったお金を受け取って、それが形成外科の費用と弁護士代でそっくり消える、というところまでがお決まりの流れ。
7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
投稿者さんは追記で「医療ミスではない」とはっきり書いているよ。針が折れたのは製造上のまれな欠陥で、診療所の先生たちは、同じ箱の針を丸ごと確認して廃棄したんだって。
8. やらかし名無しさん
なんてこった……。気を失って倒れたのを「やらかし」に数えていいのかな。投稿者さん自身は、何も悪いことをしていないと思う。それにしても、とんでもない大冒険だったね。文章がうまくて、気の毒なのに最後まで一気に読んでしまった。あちこち全部、早くよくなりますように。
9. やらかし名無しさん(>>8への返信)
同じことを何人にも言われた投稿者さんの返信がこれ。「私のやらかしは、正直なところ、あの日に目を覚ましてベッドから出たことだけ」。そう言われたら、もう何も言えない(笑)
10. やらかし名無しさん
読んでいるだけでつらい。縫っている途中で針が傷の中に消えるなんて、そんなことが起こりうるとは考えたこともなかった。知らなくてよかった怖い話が、またひとつ増えたよ。早く片づいて本当によかった、としか言えない。
11. やらかし名無しさん
この話でいちばんの功労者は、電話を切らずにいてくれた看護師さんだと思う。相談していた相手が急に黙り込んだんだから、向こうも相当あせったはず。それでも電話をつないだまま様子を聞いて、救急車まで呼んでくれたんだよね。
12. やらかし名無しさん(>>11への返信)
家にひとりでいて、電話もしていないときに同じことが起きていたら、と考えるとぞっとする。ちょうど電話の最中だったのは、この2日間で投稿者さんに起きた数少ない幸運だったのかもしれない。
13. やらかし名無しさん
「スタッフが全員、ぴたりと黙り込んだ」のところで、こっちまで息が止まった。処置を受けている最中に、まわりの人たちが急に静かになるほど怖いことはないよ。歯医者で先生が小さく「あっ」と言ったときの、あの感じの何倍もありそう。
14. やらかし名無しさん
とびきり強力な磁石を使って、針が入っていった道すじに沿って引き戻す、というわけにはいかなかったのかな。まあ、そんな磁石は病院に置いていなさそうだし、途中で針がねじれたり、組織を傷つけたりしないとも言い切れないか。
15. やらかし名無しさん(>>14への返信)
ステンレスって、磁石に付かない種類のほうが多いらしいよ。縫合用の針もそうだとしたら、どんなに強い磁石を持ってきても、針は知らん顔だろうね。
16. やらかし名無しさん
自分は「MRIに入れば解決するのでは」と思っていた。新しい問題がいくつか起きるのは確かだけど、少なくとも針の問題だけは片づくはず。
17. やらかし名無しさん(>>16への返信)
その「新しい問題」のほうが大ごとなんだよ(笑)。投稿者さんの追記でも、MRIは金属が熱を持って、顔の組織を傷つけるおそれがあると説明されていた。だから先生たちは、地道に探すしかなかったんだね。
18. やらかし名無しさん
人間の体が起こすドミノ倒しとして、これほどのものは読んだことがない。自分は去年、腎結石のときにトイレに座ったまま、ついネットで検索してしまって、気が遠くなって便座から落ち、とっさに手をついて手首を折った。それで、石がまだ出きっていないのに、手首のほうで救急にかかったんだ。看護師さんに「今日ここにいるなかで、あなたがいちばんついてないですね」という顔をされたけど、そのとおりだった。「お尻が痛い」から24時間で「顔の中で針が行方不明」まで行くのは、さすがに桁が違う。横向きで休みながら、ちゃんと回復しているといいな。投稿者さんにはメダルと、ドーナツ型のクッションを贈りたい。
19. やらかし名無しさん
英語には、厄介ごとを「お尻の痛み」と呼ぶ言い回しがあるんだけど、ここまで文字どおりの例は初めて見た。投稿者さんの返信がまたうまくて、「お尻の痛み、顔の痛み、それから予定が狂う痛み。項目という項目に、全部チェックが入ったよ」だって。
20. やらかし名無しさん
今日あたり、宝くじを買ってみたらどうかな。悪い運は、この2日間でまとめて使い切ったはずだから。
21. やらかし名無しさん(>>20への返信)
投稿者さんも乗り気で、「この2日間の運を考えると、宝くじは本当にいい考えかもしれない。いまはとにかく、家で休めているのがありがたい」と返していたよ。当たったら報告してほしい。
22. やらかし名無しさん
投稿者さんは何も悪くないよ。これだけのことを乗り越えたんだから、ここから先はもう上り調子になるだけ。あとの回復は、何ごとも起きない退屈なものでありますように。どうかお大事に。
まとめ
痔の相談の電話中に気を失い、眉を縫ってもらう途中で針が傷の中に消え、診療所と病院をあわせて3か所めぐって、形成外科で取り出してもらった投稿者。コメント欄では「本人は何もやらかしていない」という声が大半で、電話を切らずにいた看護師をたたえる声や、気を失って別のけがを増やした体験談も集まった。本人は追記で、針が折れたのは製造上のまれな欠陥で、医療ミスではないと説明している。どうかお大事に。


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