「壁のハチの巣を塞いだ。今、羽音は家の中から聞こえてくる」深夜の完璧な作戦のはずが…

「壁のハチの巣を塞いだ。今、羽音は家の中から聞こえてくる」深夜の完璧な作戦のはずが… 家族

家の外壁にハチの巣ができて、友人が刺された。いよいよ駆除しよう——ここまではどこの家にもありうる話である。投稿者が選んだのは殺虫剤ではなく、隙間に吹くとモコモコ膨らんで固まる発泡ウレタンのスプレーだった。深夜にこっそり近づき、穴を完全に塞ぐ。作戦としては悪くない。ひとつだけ計算に入っていなかったのは、その巣にもうひとつ出口があり、そちらが家の内側に向かって開いていたことである。

※注:英語の「wasp」はアシナガバチやスズメバチなど、いわゆる「刺すハチ」をまとめて指す言葉で、原文でも種類までは特定されていない。そのためこの記事でも「ハチ」で通す。また、舞台になっているのは壁の内側に空洞がある造りの住宅で、この構造だと巣が壁の中にどこまでも広がっていくことがある。

何をやらかした?

📌 投稿者の家の外壁にハチの巣があり、友人が刺されたので駆除を決意した。出入りの激しさから相当な規模と踏み、穴に殺虫剤を流し込んでも奥まで届かないと判断。深夜にこっそり近づいて、発泡ウレタンのスプレーで出入口を丸ごと封鎖した。ところがその巣には別の出口があり、そちらは家の内側に開いていた。以来、家の半分は立入禁止、猫は一部屋に隔離、投稿者は毎朝の日課として掃除機で家中のハチを吸って回っている。本人による要約は一行だけ——「壁のハチの巣を塞いだ。今、羽音は家の中から聞こえてくる」。

事の発端

友人が刺されて、ついに「駆除」の日が来た

巣ができたのは家の側面、外壁のあたりで、しばらく前から居ついていた。放っておいた気持ちも分かる。刺されない距離で暮らしている限り、ハチの巣というのは「そのうち考えよう」の棚に入れておける類の問題だからである。棚から降りてきたのは先週で、遊びに来た友人の一人が刺された。ここでようやく、投稿者は駆除に踏み切ることにした。

問題は規模だった。投稿者は巣の大きさを測る方法を持っていないので、出入りの頻度から見積もっている。ざっと1秒に1匹、それが一日中続く。これは「壁の隅にできたこぶし大の巣」の出入りではない。本人が後から調べたところ、季節の終わりごろのこの手の巣は、平均で2000匹から4000匹規模になるという。数字を先に知っていたら、たぶん違う判断をしていたはずである。

「穴に毒を流し込んでも、奥までは届かない」

ここが、この話のいちばん惜しいところだ。投稿者の見立て自体は、実のところ間違っていない。出入口に殺虫剤を吹き込むだけでは、薬は巣のごく手前までしか届かず、奥にいる大多数には効かない。効かないまま巣全体を怒らせることになる——そう考えた。ハチの巣に対して「中途半端が一番危ない」というのは、実際、経験者がよく言うことでもある。

そこから投稿者が引いた結論が、しかし一歩ずれていた。奥まで届かないなら、届かせるのをやめればいい。出入口を塞いで閉じ込めてしまえば、そのうち中で終わるはずだ。理屈としては筋が通っているように見えるし、道具も手元にある。あとは実行するだけだった。

やらかしの一部始終

深夜、建設現場を半分埋められる量を詰め込んだ

作戦決行は真夜中。これも判断としては悪くない。ハチは日が落ちると巣に戻り、動きが鈍くなる。全員が中にいる時間を狙って入口を塞ぐ、というのは理にかなった段取りである。投稿者は暗闇にまぎれて壁際に近づき、穴に向かって発泡ウレタンを噴射した。本人の表現を借りれば「建設現場を半分埋められるくらい」の量である。中途半端はやめようという意思だけは、最後まで一貫していた。

そして投稿には、こう続く。それがどれほどひどい思いつきだったか、このとき自分は分かっていなかった。

出口は、もうひとつあった

翌日、投稿者は事実を知る。その巣には出入口が二つあり、埋めたのは外に向いているほうだけだった。もう一方は——家の内側に開いていた。外へ出る道を一晩で完全に封鎖された数千匹が、残った道をたどって、そのまま室内へ流れ込んできたのである。

コメント欄には「もともと内側の出口なんて無くて、外を塞がれたから一晩で掘ったのではないか」という見立ても出ていた。どちらであっても、投稿者から見た結果は同じである。外壁の穴は静かになり、家の中がうるさくなった。

その後

家の半分が立入禁止になった

現在、家の半分は使えない状態にある。投稿者は夜中にこっそり地下室へ降りてトラップを交換し、仕事机の横にはハンディ掃除機を常備している。猫たちは安全のために一部屋へ隔離され、そして納得していない。抗議のしるしとして、部屋のあちこちで粗相を続けているという。事情を説明できない相手に我慢を強いているぶん、こちらの被害は静かに積み上がっていく。

投稿者は投稿の中で、映画のシュワルツェネッガーばりに戦っている、と書いている。使っているのは食塩を弾にして虫を撃ち落とすおもちゃの散弾銃で、一つの弾倉におよそ40発、それを7本ぶん撃ち尽くした。単純計算で280発である。本人いわく「こいつらは装甲を着ているのかというくらい丈夫で、そう簡単には落ちない」。そして、そこまで撃つと何が起きるか。ポンプ操作を繰り返しすぎて、腕を痛めたそうである。駆除で負傷したのが、今のところ本人だけというのがせめてもの救いだ。

コーヒー、朝食、ハチの掃除機がけ、妻にいってきますのキス

投稿者が「いちばん落ち着かない」と書いているのは、刺される危険でも腕の痛みでもない。これがすっかり日常になってしまったことだ。朝起きたら、18メートルの延長コードをつないだ業務用の掃除機をつかみ、家の中をひと通り吸って回る。もはや朝の支度の一部である。コーヒー、朝食、ハチの掃除機がけ、妻にいってきますのキス、さあ仕事だ。この並びの中に一つだけ異物が混ざっていることに、本人ももう驚かなくなっている。

投稿の締めくくりは、ほとんど祈りに近い一行だった。「そのうち寒さが片付けてくれるはず……だよね?」。この点についてはコメント欄がはっきり否定していて、壁の内側は暖かく、家の中には餌もあるので、外の寒さはあまり関係がないという指摘が並んだ。そして、要約として本人が置いた一行が、この話でいちばんよくできている——ホラー映画の「その電話、家の中からかけられています」をもじって、「壁のハチの巣を塞いだ。今、羽音は家の中から聞こえてくる」。

海外の反応

1. やらかし名無しさん
これはもう、個人で戦う段階を越えていると思います。プロを呼びましょう。映画『エイリアン2』の名台詞ではありませんが、軌道上から核攻撃するくらいの気持ちでやらないと、この手の相手は確実には片付きません。

2. やらかし名無しさん(>>1への返信)
その台詞が笑い事に聞こえないのが怖いところですね。ただ現実的に考えると、軌道上から核を落とすと家も一緒に消えるので、それは解決とは呼ばないと思います。素直に業者へ電話するのが最短です。

3. やらかし名無しさん
消毒用のアルコールを霧吹きに入れて吹くと、数回で落ちますよ。専用のスプレーが手元にないときの手として覚えておくと便利です。ただしこれは目の前を飛んでいる分に対する話で、壁の中までは届きません。

4. やらかし名無しさん(>>3への返信)
そこなんですよね。この人の本当の相手は壁の内側にいる本体で、部屋に出てきた分は氷山の一角でしかない。出てきたのを一匹ずつ倒しても、蛇口を閉めないまま床を拭き続けているのと同じことになります。

5. やらかし名無しさん
我慢して業者を呼んでください。うちも家の基礎のひび割れに巣を作られて、スプレーも粉剤も一通り試しましたが駄目でした。2万円弱で来てもらって専門の薬剤をまいてもらったら、はっきり減りました。それでも家の中には出てきたんです。片方の道を塞げば、必ず別の道を探しますから。ただ料金を払ってあるので二回目も来てくれて、それで終わりました。

6. やらかし名無しさん
この人の落ち着きが本当に信じられません。私は部屋に1匹入っただけでその日が丸ごと潰れるタイプなので、これは1年が潰れます。それでも笑い話として書ける胆力は、素直にすごいと思います。ご無事を祈っています。

7. やらかし名無しさん(>>6への返信)
落ち着いているというより、慣れてしまったのがいちばん怖いところだと思います。本人も「これが日常になったのが一番落ち着かない」と書いていて、そこだけ急に語り口がホラーになっているんですよね。

8. やらかし名無しさん
すぐには効かない薬剤というものがあって、それを巣に持ち帰らせて内側から崩す方式があります。うちも壁の中に作られたことがあって、最初の異変は部屋の中から聞こえてくる小さな削る音でした。壁材をかじっていたんです。だから塞ぐという発想は、あの状況でいちばんやってはいけない手でした。

9. やらかし名無しさん
巣というのは、出口がひとつだけということがまずありません。ひとつ塞いだら別の口から出てくる、で済めばまだ幸運なほうで、今回はその別の口が家の内側を向いていたという話です。運の要素も大きいです。

10. やらかし名無しさん(>>9への返信)
私は、塞いだからこそ作られたのではないかと思っています。もともとは外に出る道しかなくて、それが一晩で完全に埋まったので、いちばん柔らかい方向を掘って新しい出口を開けた。方角が悪すぎました。

11. やらかし名無しさん
うちの昔の大家が、15年ほど前にまったく同じことをやりました。夕食のあと、つまり全員が巣に戻っている時間に、外壁の小さな穴を封止材で塞いだんです。結果も同じで、そのまま家の中へ出てきました。当時うちには生後8か月と2歳半がいて、大家が3日ぶんのホテル代を出す羽目になりました。

12. やらかし名無しさん
あまり触れられていませんが、この家でいちばんの被害者は猫だと思います。一部屋に閉じ込められて、外に何がいるのかも分からず、抗議のしるしにそこら中で粗相をしている。事情を説明してもらえないぶん、猫のほうがつらいはずです。

13. やらかし名無しさん(>>12への返信)
しかも猫のおしっこの匂いは、数か月から年単位で残ります。家の半分が使えないうえに床や壁のやり直しまで来ると、最初から業者を呼んでいたほうが確実に安く済んだ、という話になりそうです。

14. やらかし名無しさん
これは私にとって悪夢そのものです。私だったらその日のうちに荷物をまとめてホテルに移り、そのまま新しい家を探しはじめると思います。ちなみに部屋にクモが1匹出ただけで、その晩は落ち着いて眠れません。

15. やらかし名無しさん
食塩を撃つおもちゃの銃で280発、というくだりで、真顔で読んでいたのに吹き出しました。ただ、ポンプを繰り返しすぎて腕を痛めたと書いてあるところは笑えません。これは装備の問題ではなく、作戦の問題です。

16. やらかし名無しさん(>>15への返信)
装備を強化する方向に頭が向いている時点で、もう冷静ではないんですよね。次に必要なのは新しい弾ではなく、電話一本だと思います。腕を痛めてまで自力でやる場面ではありません。

17. やらかし名無しさん
実用的な話をすると、出入りしている穴を見つけて、その1〜2センチ手前に掃除機のノズルを固定してしまうのがよく効きます。1時間ほど回しっぱなしにして、勇気があれば壁を軽く叩いて外に出るよう促す。掃除機の中には石鹸水を数センチ張っておいてください。

18. やらかし名無しさん
石鹸水といえば、バケツの上に肉を逆さに吊るす仕掛けもよく効きます。肉には迷わず取りつくのですが、重い荷物を抱えたまま逆さの姿勢から飛び立とうとして、そのまま下の水に落ちてしまうという仕組みです。

19. やらかし名無しさん
冬になれば凍えて全滅する、という希望は持たないほうがいいです。壁の内側は暖かいうえに、家の中には餌になる小さな虫も猫の餌もあります。外がどれだけ冷えても、その寒さは壁の中までは届きません。

20. やらかし名無しさん(>>19への返信)
最後の希望を折るのはやめてあげてください。本人が「そのうち寒さが片付けてくれるはず……だよね?」と書いていた、あの語尾の弱々しさが全てを物語っていると思います。

21. やらかし名無しさん
それと、いなくなったあとに巣そのものを撤去しないと駄目です。巣には匂いが残るので、翌年また同じ場所に戻ってきます。ただし今回は発泡ウレタンで固められた巣を壁から掘り出す作業になるので、想像するだけで気が遠くなります。

22. やらかし名無しさん
要約の「今、羽音は家の中から聞こえてくる」という一行だけで、ホラー映画1本ぶんの破壊力があります。書いた本人はたぶん力尽きて素で書いているのがまた効いていて、今日いちばん笑って、いちばん背筋が寒くなりました。

まとめ

外壁のハチの巣に殺虫剤を流し込んでも奥まで届かないと考えた投稿者は、深夜にこっそり出入口を発泡ウレタンで完全に封鎖した。判断の筋道は途中まで正しかったのに、巣にはもう一つ出口があり、しかもそれは家の内側を向いていた。今では家の半分が立入禁止、猫は一部屋に隔離、朝の支度に「ハチの掃除機がけ」が組み込まれている。海外の反応は、この状況を笑い話として書ける胆力への称賛と、「なぜまだ業者に電話しないのか」という真っ当な説教、そして経験者からの実用的な助言に、きれいに三分割された。共通していたのは「相手の道を一本塞げば、必ず別の一本を探す」という一点である。閉じ込めるのではなく減らす。虫でも人でも、逃げ道を全部ふさいだ相手が大人しくなってくれることは、あまりない。

元ソース: やらかし:ハチを駆除するかわりに、巣に閉じ込めてしまった話

コメント